安心、健康職場築こう 労働衛生大会で宣言
2022年度宮古地区労働衛生大会(主催・県労働基準協会宮古支部ほか)が27日、JAおきなわ宮古地区本部大ホールで開催され、建設業や港湾および陸上貨物運送などの労働災害防止団体や各事業所、宮古労働基準監督署など関係者が一堂に会し、「あなたの健康があってこそ笑顔があふれる健康職場」をスローガンに、「健康であることは、働く上で最も基本。それぞれの職場で一丸となって健康確保対策と環境の改善を進め、誰もが安心して健康に働ける職場を築く」との宣言を採択した。
大会は10月1日からの労働衛生週間を前に、事業所における労働衛生の意識高揚や、自主的な管理活動の促進を図ることを目的に実施された。
主催者を代表して労働基準協会の上里明通支部長は、職場における新型コロナウイルス感染拡大防止、飲酒運転防止に向けたアルコール検査義務化などの課題を示すとともに、職場健診の確実な実施、熱中症対策、働き方改革の取り組みなどを促し「病気にならない、させないのは自分と家族、働く仲間の思い」と述べ、健診結果の活用などを呼び掛けた。
宮古労基署の津田太郎署長は、21年の県内職場定期健康診断で、実施項目に異常所見のある者の割合を示す「有所見率」は70・4%と11年連続で全国ワースト1位となり、宮古地区は71・2%と県や全国平均の58・7%を上回っている状況を紹介。この上で「職場でしっかり、こころとからだの健康確保対策を進めていただき、安心して健康に働ける職場づくりを」と述べた。
このほか、同署労災・安衛課の佐喜真芳弘課長が安全衛生週間や石綿事前調査などについて説明。特別講演で沖縄産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員の西里えり奈さんが職場のメンタルヘルス対策で特別講演した。
大会宣言では、「健康長寿沖縄」の復活の鍵は、働き盛り世代の健康改善にあるとし、「労働衛生対策を推進するには、現場労働者を含む全ての関係者が連携・協力して健康障害の防止、健康診断結果に基づく措置の実施の促進などに着実に取り組む必要がある」との認識を踏まえ、「誰もが安心して健康に働ける職場を築く」ことを確認した。