庄司副会長(右)が座喜味市長に景観審議会の結果を答申した =市役所市長室

東急の不許可など答申 景観審議会が新ホテル審査

 宮古島市景観審議会(池田孝之会長)は16日、下地の東急リゾートと上野のシギラリゾートから提出された新ホテル建設計画の審査結果を座喜味一幸市長に答申した。周辺景観への配慮がされているかなどについて審議した結果、東急を不許可としシギラは原案に同意したもので、庄司優副会長が市役所を訪れ市長に答申書を手渡した。
 いずれの計画も建物の高さを約45㍍とする設計案を提出。建設予定地は市景観計画で海岸地域景観ゾーンに指定されており、建物は高さ13㍍以下にするなどの制限がある。シギラの計画は21年度には認められなかったが、審議会の意見を踏まえて再提出し、景観への一定の配慮が行われたとして認められた。
 庄司副会長は東急の案を不許可としたことについて「既存の2ホテルにはいろいろな工夫がされているが、新しいホテルは何の変哲もない四角い建物で、形に工夫が見られない」などと市長に説明。景観計画は通常の商業活動を妨げるためにあるわけではないとして「高さ制限の緩和策もあるが、池田会長のアドバイスにもあまり耳を貸してもらえなかった」と述べた。
 市長は「土地利用のゾーニングなどをあらかじめ考えて、秩序ある開発と保全を進めなければならない」との見解を示し、「前浜ビーチは将来にわたっての市の財産だが、浸食が著しいのは大変残念。行政と民間が連携を取りながら保全に取り組む必要がある。審議会も大きな目で問題提起をしてほしい」と求めた。

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