「食料品など再び品薄心配」 2週連続台風接近
強い台風12号の接近により12日、宮古島市は朝から雨が続き、昼前から暴風が吹く荒れた天気となった。信号機の停電や道路の冠水などさまざまな影響が出たが、2週連続の台風接近に、市民や多良間村民からは食料品などが再び品薄になることを心配する声が多く上がる。飲食店もメニューが制限され、漁業者も漁に出られないなど影響が広がっている。宮古島地方気象台によると、台風の動きが遅く長期間影響を受ける可能性があるという。
スーパーに買い物に来ていた平良に住む40代女性は「店からまた品物がなくなってしまう。船が入ったとしても店に客が殺到して売り切れてしまう。仕事が終わった夜にしか買い物に行けないので買えるかどうか不安」と気をもむ。
同じく70代女性は「今のところ停電はないが、停電すると水が使えないので風呂に水をためている。前回の台風の経験があるので食料は数日分用意しているが、今後いつ店に商品が並ぶのか心配」と話した。
カップラーメンなどの保存食のほか、卵や牛乳がなかなか手に入らないという声が多かった。
多良間村在住の70代男性は「フェリーの欠航が続いて、島に品物がない。11号よりも12号の方が強い風が吹いているので、キビなどに被害が出ないか心配している」と述べた。
市内で飲食店を経営する50代男性は「一部の野菜は業者がキープして届けてくれるが、13日からはゴーヤーチャンプルーなど提供できないメニューが出るかもしれない。魚類も冷凍のものしか手に入らない」と話した。
50代の漁業関係者は「ずっと海がしけているため危なくて漁に出られない。自然現象とはいえ、生活を直撃して大変」と嘆く。宮古島漁業協同組合は11号と12号の間にもほとんどセリが開けなかったという。
ことし宮古島に移住してきたという20代女性は「2週連続で台風に襲撃されるとは思わなかった。人生で初めて。台風が来ると食料がスーパーやコンビニからなくなるから、不安でいっぱい。早く日常に戻ってほしい」と話した。
宮古島地方の沿岸海域は12日、うねりを伴い猛烈なしけとなった。宮古島地方気象台によると、高波は14日にかけて続く見込み。