期日前投票、旧町村部でも 9月定例会予算決算委
宮古島市議会9月定例会は9日、全議員による予算決算委員会(下地茜委員長)で2021年度の一般会計決算の審議が始まった。6日は総務費や災害復旧費で生じた不用額などについて各委員が質問。衆議院議員選挙の報酬額が5割以上不用となったことに関し市当局は、24年執行予定の県議会議員選挙から旧町村部でも期日前投票を実施することを検討すると示した。12日に採決が行われる予定だが、台風12号の影響で延期の可能性もある。
21年度一般会計には、衆院選に係る予算の内報酬に530万円が計上されていた。投票管理者とパート任用職員に232万円を支出し、約56%に当たる297万円が不用額となった。
上地廣敏氏は期日前投票が市役所のみで行われていることを指摘し「国政・県政選挙の費用は国・県の持ち出しで市の負担はない。多額の不用額が出ているなら旧町村部でも開くべきではないか。市役所だけでは投票率の低下にもつながる」とただした。
市選挙管理委員会の幸地幹夫事務局長は、委員会で決定することとした上で「期間中ずっとではなく1週間程度に区切るなどの実施方法も含め、次回の県議会議員選挙から旧町村部でも実施することを検討したい」と述べた。
当初6千円だった災害復旧費は4704万円の補正などで計6365万円となったが、支出は1288万円にとどまり、5077万円が不用額となった。新里匠氏が説明を求めた。
大嶺弘明建設部長は「港湾区域内に軽石が流入することを想定し補正予算を計上したが、市では港への流入は無かったため全額不用となった」と説明。また災害復旧の財源について「大きな災害に市単独対応すると多額の予算が必要になる。国や県の補助メニューを活用し可能な限り単費を抑える方針」と述べた。
当初予算では沖縄県離島活性化推進事業費補助金に3億7637万円が計上されていたが、補正で3億7401万円と99%以上が減額され、支出済額は0円だった。下地信男氏が当局に原因を質問した
垣花和彦企画制作部長は「旧中央公民館跡地に専門学校が開校する計画があり、施設の改修費を計上していた。コロナ禍で学生募集が困難などの理由で学校側が撤退したため、予算を減額した」と話した。