座喜味市長(前列中央)らが「暴力団は出ていけ」とシュプレヒコールを上げた =平良西里

「暴力団は出ていけ」 市民総決起大会で訴え

 暴力団追放宮古島市民総決起大会(主催・宮古島市ほか)が8月31日、マティダ市民劇場で行われた。多くの市民が一堂に集い、市内の飲食店などを暴力団などの反社会的勢力から守るとともに、市から暴力団を追放する意思を表明するためのもの。市では今年2月、暴力団員らが平良西里の飲食店内にカラーボールを投げる事件が起きたこともあり、座喜味一幸市長らは「暴力団は出ていけ」とシュプレヒコールを上げながら市内を行進した。
 市内の飲食店内にカラーボールが投げられ店内を汚された事件では、宮古島警察署(仲宗根宗信署長)と警察本部組織犯罪対策課との合同捜査により、暴力団員ら7人を逮捕。みかじめ料の支払いを断ったことへの報復だったことが発覚したほか、被疑者らがほかの店舗に対してもみかじめ料を要求していたことも判明したという。
 暴力団などの反社会的勢力は、警察の厳正な取り締まりと市民の幅広く粘り強い排除運動によって次第に社会から孤立しているものの、改めて宮古島市から暴力団を追放する強い意志を表明するために市民大会と行進を行った。
 座喜味市長は「暴力団員としての身分を隠して各種公的給付等をだまし取る事件や、卑怯かつ悪質な特殊詐欺事件など、資金獲得活動を一層多様化、巧妙化させている」と指摘。「市民生活に不安と脅威を与えるとともに、健全な社会経済活動を阻害する存在となっている」と糾弾した。
 仲宗根署長は「暴力団の壊滅に向け重点的に取り締まるとともに、地域住民の排除活動を強力に支援する。警察・行政・事業者・市民が一体となった暴力団排除をさらに加速させ、安全な地域社会の実現をともに目指したい」と述べた。
 宮古島社交飲食業組合みかじめ料縁切り隊の奥平玄信さんは「島民の総力を結集し、すべての地域、あらゆる領域から暴力団を排除する」と決意を示し▽暴力団を恐れない▽暴力団に金を出さない▽暴力団を利用しない▽暴力団と交際しない▽地域の輪広げて追放暴力団▽いりません僕の島に暴力団―の大会スローガンを読み上げた。
 大会参加者らは市長を先頭に、「暴力団は出ていけ、暴力団はいらない」とシュプレヒコールを上げながら市内を行進した。

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