初のラウンドテーブル開催 探究する教師で意見交換
実践研究宮古島ラウンドテーブル2022(主催・宮古島市教育委員会、共催・福井大学連合教職大学院)が4日、市役所で開かれ、「子どもと共に学び、探求する教師をめざして~探究って?協働って?学び合うこととは?」を主題に今後の教育のあり方も含めて意見交換した。催しは昨年、第1回を予定していたが新型コロナウイルスの影響で延期されていた。同日は宮古圏域と県内外の30人を含む教諭や教育関係者ら70人が一堂に会し、午前にシンポジウム、午後からラウンドテーブルが行われた。
今回の取り組みは、宮古島に各都道府県の教師が地域、学校、役職の枠を越えて集い、支持的風土の中でこれまでの実践や教師のプロセスを語り合いながら子どもたちの主体的な学びを支え、共に成長する教師像や学校像を考えることが目的。各自のネットワークを広げ、地域を越えて探究協働する教師コミュニティの形成を図るよう、互いの実践を聴き、語り合い、学び合う機会とするもの。
開会式で大城裕子教育長は、「宮古圏域の教員が全国から参加した先生たちと教育を真摯に語りあうことは、宮古の教育に新しい風を吹き込んでくれると確信する。子どもたちに対する思いや情熱、教育課題や悩みを共有することで、連帯感や協働意欲が高まる」と期待を寄せた。
福井大学連合教職大学院総合教職開発本部の柳澤昌一副本部長は、動画あいさつを寄せ「本格的なラウンドテーブルを実施することは価値がある。これからの展望を考え、私たちの学びの発展につながるよう祈念する」と述べた。
シンポジウムでは、福井大特任教授の福島昌子さんが「子どもと共に学び、探究する教師をめざして」と題して講演したほか、北小学校の砂川晃輝さん、福井県、東京都、北海道の教諭の実践報告とパネルディスカッションが行われた。午後はグループに分かれてラウンドテーブルが行われ、教諭らが自分の地域や学校紹介、講演・実践報告で感じたこと、さらには子どもたちの主体的な学びを支える教師像や学校(職員)像を共有しながら今後の取り組み、展望などを発表し、意見交換した。
ラウンドテーブルは、役職や部署の違う数人で円卓を囲み、上下関係や立場を気にせず自由に意見を交換する会議。発表者のテーマに沿って意見を交換し、効率的でスムーズな会議を実現するファリシテータ(進行役)が進行を援助する。