漁解禁で初水揚げされたイセエビ類を競り落とした長浜さん =午前7時30分過ぎ平良荷川取漁港

イセエビ漁が解禁 初日、荒天で水揚げ少なく

 沖縄県内のイセエビ(セミエビ含む)漁が1日、解禁された。漁期は来年3月31日まで。平良の荷川取漁港には同日午前零時を待って宮古島近海で漁獲されたイセエビが水揚げされたが、初日は気圧の谷の影響による荒れ模様の天候で専門漁師が出漁を見合わせたこともあり、10㌔余りと例年の5分の1と少なかった。
 例年、専門漁師が水揚げする生きたイセエビを中心に約30㌔を仕入れる平良下里の海鮮料理レストラン「海の幸」代表の長浜司さんは、初水揚げの1匹目を「ご祝儀相場」で1万1000円の値をつけ、合計で7㌔を競り落とした。平均額は4000円という。
 長浜さんは、生きたイセエビを仕入れることができずに残念そうな表情を見せたが、「解禁となり正月以上にうれしい。(荒天の中)命がけで獲ってきてくれたイセエビは、身がぷりっとして、おいしい。コロナに負けないよう栄養のあるイセエビを食べてほしい」とアピールした。
 初日に出漁した40代の男性は、「とにかく海が荒れて大変だった」、城辺の保良沖で漁をした60代の男性は「イセエビの数が思ったより少なかった」と感想を語った。漁業関係者は、これから天候が回復すれば生きたイセエビをはじめ、水揚げ量も増えるものと期待を寄せている。
 イセエビ類などは資源保護を図るために毎年、沖縄海区漁業調整委員会が漁業調整規則に基づいて禁漁期間を設定。2017年まで4~6月だったが、18年から1カ月延長して4~7月とし、ことしで5年目。

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