来夏オープンを目指し工事が進むヒルトン宮古島リゾート。右の白い建物が社員寮 =27日、平良久貝のトゥリバー地区

来夏オープンへ着々 県内離島初のヒルトン

 平良久貝のトゥリバー地区で、「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」の建設工事が進んでいる。工期は2023年2月末までで、同年初夏オープン予定。開発を行っている三菱地所(東京都、吉田淳一代表)によると、今のところ工事は順調で、スケジュールに遅れはないという。ヒルトンの県内離島初進出となる同ホテルは地上8階建て、客室数329室を備える。隣接して4階建て200戸の社員寮も建築中で、雇用の創出にも期待される。
 宮古島リゾートは20年7月に開業した「沖縄瀬底リゾート」に続く、ヒルトン県内6軒目のホテル。離島には初進出となる。三菱地所が沖縄県内でビーチリゾートの開発を行うのは初めて。同社は下地島空港ターミナルの運営に携わっているほか、砂山ビーチ北方の岬でも、24年開業を目指しヴィラタイプの高級リゾートを建設している。
 ヒルトン宮古島は敷地面積が5万4769平方㍍、建物の延べ床面積は2万7983平方㍍。329の客室はツイン、キング、スイートタイプのほか、バリアフリーのルームも備える。 共用施設は、レストランやバー、エグゼクティブラウンジ、スパ、フィットネスルーム、プール、ウエディングチャペルなど。
 外観は琉球石灰岩をイメージしたベージュ基調の低層部で、宮古島の風景との融和を図りつつリゾート感を演出する。植栽は環境への配慮などを兼ね、宮古島に根付く樹種を中心に選定。最上階のラウンジや屋上のバーからは、宮古ブルーに輝く青い海と白い砂浜の美しいコントラストを楽しむことができる。
 建設は鹿島・國場・大米特定建設工事共同企業体(JV)が行っている。工事面積は9万9852平方㍍。伊良部大橋を望む工事現場内では、巨大なクレーンをはじめとする多数の重機が稼働している。周辺を囲うフェンスには、下地島空港ターミナルが主催する夏休み絵画コンテストの作品が、横断幕に印刷されて掲示されている。残土は現場内で処理するという。
 ホテルに隣接して4階建て200戸の社員寮も建築中。ポストコロナの観光産業振興の起爆剤となることに加え、新たな雇用創出による地域経済活性化への寄与も期待される。

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