宮古島海上保安部などが海難事故防止の啓発活動を行った =下地与那覇の前浜ビーチ

安全なマリンレジャーを 海の事故ゼロキャンペーンで宮古島海保などが安全指導

 宮古島海上保安部は16日、全国で実施されている「海の事故ゼロキャンペーン」の一環として、下地与那覇の前浜ビーチでパトロールを実施した。市、宮古島警察署と連携し、マリンレジャーを営む事業者や海水浴を楽しむ行楽客に、ライフジャケットの着用など事故防止に十分注意するよう呼び掛けた。同部は期間中、本格的な夏を迎え観光客が増加し人身事故などの増加が予想されるとして、島内各地の港湾やビーチで安全指導に取り組む。
 同キャンペーンは「海難ゼロへの願い」をスローガンに、全国各地で官民一体となり、海難事故防止の啓発活動と安全活動を展開している。宮古島では同日、3機関合同で計10人が前浜で安全なマリンレジャーを呼び掛けた。
 宮古島海上保安部管区内では過去5年間で、計111人の海難人身事故が発生。うち死亡・行方不明者数は24人となっている。最多はシュノーケルを使用した遊泳中で、事故者29人(死亡・行方不明者11人)。次いでダイビングが事故者10人(同3人)。
 マリンレジャー活動者に対してはライフジャケットを常に着用すること、シュノーケリング中はマスク・シュノーケル・ライフジャケット・フィンの4点セットを装着することを強調。また▽子どもから絶対に目を離さない▽お酒を飲んで活動しない▽体調および気象・海象情報を確認する▽単独行動を避け複数人で行動する―よう呼び掛けた。
 同管区の船舶事故は同期間で計35件発生。最多は漁船の18件、次いでプレジャーボートの12件。
 船舶運航者に対しても、法的に免除される場合を除き、ライフジャケットを常時着用するよう求めているほか▽法令の遵守、ルールを守る▽出港前の機関や燃料などの点検▽航行中は常時見張りと船位確認を徹底する▽VHF無線などを使い船舶間でコミュニケーションを取る―よう注意喚起している。

パトロールで配ったうちわで呼び掛けている重点事項


 事故にならないよう十分注意するとともに、海の緊急通報「118番」の活用も呼び掛け。聴覚や発話に障がいを持つ人を対象に、スマートフォンなどから入力操作で緊急通報が可能となる「NET118」というサービスもある。また、防水パック入りの携帯電話など、連絡手段を確保することも重要としている。

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