寒露の渡りのもろみ酢

〝寒露の渡り〟もろみ酢 宮の華が発売

 サシバの保護が縁となり、繁殖地の栃木県市貝町で栽培した米を原料に中継地である伊良部島の宮の華(下地さおり社長)が作る泡盛「寒露の渡り」の蒸留時に出る酒粕(もろみ粕)を使ったもろみ酢がこのほど、市内とオンラインで販売開始した。売上の一部はサシバの暮らす自然の保護活動に寄付する。
 砂糖は使わずクエン酸の酸味を強調した商品となっている。同社では「酸味が強いので甘いものと合わせやすい。糖分が気になる人には良いと思う。売上の一部はサシバが子育てをする環境を守るため役立てたい」と話す。720㍉㍑、価格は1458円(税込)。問い合わせ先は同社平良営業所(73・2163)。
 サシバは水田と林が隣接する多様な生物が生息する環境を好んで繁殖するが、近年は市貝町でも休耕地が増えており、水田を継続させるため米の付加価値を高めようと日本自然保護協会が酒造りを企画。泡盛の原料は通常タイ米だが、同社は県内でも数少ない国産米の泡盛「うでぃさんの酒」を作っており、製造を担当することになった。
 3年目を迎える「寒露の渡り」はサシバの飛来に合わせて10月の発売を予定している。

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