参院選沖縄地区 「勝利」へ最後の訴え

 【那覇支局】任期満了に伴う第26回参議院選挙は10日、投開票が行われ即日開票される。新型コロナウイルス感染症の影響で疲弊した経済の回復や暮らしの立て直し、名護市辺野古への基地移設の賛否などを争点に、「オール沖縄」の支援を受ける現職の伊波洋一氏(70)=無所属=と元総務官僚で自民新人の古謝玄太氏(38)=公明推薦=が事実上の一騎打ちを展開している。両陣営は9日、那覇市内で打ち上げ式を行い、6月22日の公示後、18日間の選挙活動を締めくくった。開票は午後9時から県内各地で行われ、翌日未明に当落が判明する。有権者の審判が下される。
 選挙では、コロナ禍からの経済の回復と米軍普天間飛行場の辺野古移設に加えて、離島振興、南西諸島の自衛隊のミサイル配備を含む安全保障、子どもの貧困対策、原油を始めとする物価高騰、岸田文雄政権に対する評価が争点になる。
 伊波氏は1期6年でトップクラスの質問回数を強調し、沖縄の経済発展、人材育成、辺野古新基地建設に反対する姿勢に取り組んできた実績をアピール。宮古島にも来島し、支持を呼びかけた。「沖縄(ウチナー)の声を国会へ!」をスローガンに投票を訴えている。
 古謝氏は38歳の若さと行動力、元総務官僚の経歴をアピール。宮古でも総決起大会を実施し、支持を呼びかけた。「しなやかで強い経済を持つ沖縄」、「誰もがチャレンジできる沖縄」、「みんなが笑顔でいられる沖縄」の3つのスローガンで投票を呼びかけている。
 選挙戦最終日の9日、伊波氏は大票田の那覇市をくまなく遊説し、浮動票の積み上げに総力を挙げた。伊波氏は那覇市の県民広場で打ち上げ式を実施した。古謝氏は浦添市や糸満市などの本島中南部を遊説し、票の掘り起こしに注力。古謝氏は那覇市の県立博物館・美術館前で打ち上げ式を実施した。両陣営とも集まった支持者とともにガンバロウ三唱し、選挙戦勝利へ気勢を上げた。
 選挙には両氏の他に、NHK党新人の山本圭氏(42)、参政党新人の河野禎史氏(48)、幸福実現党新人の金城竜郎氏(58)が立候補している。
 10日の投開票は午前7時から午後8時まで行われ、宮古地区では一部、時間を繰り上げる投票所もあるので、確認する必要がある。

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