マンゴー農園 1週間水引かず浸水続く
5月28日に宮古島地方に降った大雨で平良東仲宗根添の農業用排水路からあふれた水などにより、近隣のマンゴー農園でハウス内への浸水が続いている。水は徐々に引きつつあるが、3日明け方の雨もあって依然として周辺から水が流れ込んでいると見られる。すでに収穫が始まっており、長期間の浸水に生産農家は病気などの被害を懸念する。市農村整備課では応急処置を行ったが、今後は抜本的な対策を考えたいとしている。
排水路北側にある大野越果樹園では現在も全ハウスの約6割が浸水しているという。最も多いときは深さ1㍍ほどの場所もあったが、3日は深い所でも50~60㌢、浅ければ足首ぐらいまで水は引いていた。排水路の水位も下がっているが、依然として大野山林や周辺からの湧き水が流れ込んでいると見られる。
同果樹園の友利憲昭代表は「数年前にも浸水したが2日ぐらいで引いた。今回はもう1週間なので病気が心配。水が引かなければ防除作業もできない」と困惑。すでに収穫は始まっており、水に浸かりながら作業を行っていた。「前回は大きな影響はなかったが、1週間も水が引かないとどうなるのか。品質に影響が出ないか様子を見ていく」と不安そうだった。
連絡を受けた市農村整備課は2日、排水を良くしようと職員が水路のゴミなどを撤去した。今後は抜本的な対策に向けて協議をしていくという。排水路は深さ3・5㍍あるが3日も一部で水があふれていた。
5月28日は梅雨前線の影響で大気の状態が不安定になり、下地島では1時間に113㍉の猛烈な雨、平良下里でも65㍉の非常に激しい雨が降った。宮古島地方気象台が3日に発表した長雨と日照不足に関する気象情報によると、5月1日~6月2日の降水量は多くの地点で平年の3倍以上になっている。