3年ぶりとなった伊良部漁協の海神祭でパレードする関係者や住民ら =伊良部の佐良浜漁港付近

3年ぶり佐良浜で式典

 宮古各地で「海神祭・ハーリー」が行われた2日、伊良部の佐良浜漁港では伊良部漁業協同組合(伊良波宏紀組合長)主催の式典とパレードが3年ぶりに開催され、久々に華やいだ雰囲気に包まれた。参加した漁師や漁業関係者、住民らが民謡に合わせて手踊りして歓声を上げ、パレードに笑顔を見せるなど前年以上に盛り上がりを見せた。

式典終了後に民謡で盛り上がる参加者


 漁協主催の海神祭は例年、式典やパレードに加え、カツオなどの切り身を漁船から岸壁の住民らに投げて振る舞う「オオバンマイ」や一本釣り体験など盛大なイベントが実施され、毎年のように多くの住民や出身者、観光客が詰めかけて賑わっていた。ただ、ここ2年間はコロナ禍のため中止となっていた。
 漁協建物の東側広場で催された式典で伊良波組合長は「コロナのせいで中止となっていた海神祭を3年ぶりに開催することができたことに感謝する。規模縮小だが伝統行事である佐良浜ハーリーを楽しもう」と呼び掛けた。
 宮古島市の座喜味一幸市長は「100年以上続いたハーリーができなかったのは寂しかったが、規模縮小しながらも行われるのはうれしい。しっかり航海安全、豊漁をみんなで祝いたい」と述べるとともに、参加者の健康とさらなる地域の発展を祈念した。
 また、市議会の上地廣敏議長は燃料高騰や軽石漂着、後継者不足などの課題を踏まえ「海神祭を契機に佐良浜集落が昔のように活気づいて、住んでいる皆さんが元気いっぱいで、カツオのまち、長寿のまちとして発展するよう祈念する」と述べた。
 パレードを前に軽快な宮古民謡の演奏が披露され、参加した老人クラブの婦人をはじめ漁業関係者、前里添及び池間添自治会の役員らが次々と手踊りし、会場は賑やかな雰囲気に包まれた。パレードは「海神祭」の横断幕を先頭に漁協から大主神社までの間で行われ、関係者やお年寄り、佐良浜保育所の子どもたちが楽しそうな表情で練り歩き、神社前では海の航海安全と大漁を願った。

関連記事一覧