28日朝の猛烈な雨で冠水したゴルフ場
=伊良部字国仲、サシバリンクス伊良部
梅雨前線影響 下地島で1時間113ミリ
宮古島地方は28日明け方から朝にかけて梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり、気象台では宮古島市に大雨警報(浸水害、土砂災害)を発表。下地島では午前6時37分までの1時間に5月の過去最高を更新する113・0㍉の猛烈な雨が降った。市内各地で道路や農地などが冠水し、平良西仲宗根などで竜巻と見られる突風が発生してトレーラーハウスが損壊、城辺浦底漁港近くの道路で土砂崩れ、落雷などによって最大約1万5400戸が停電するなど住民生活に被害や影響が出た。
大雨警報は午前5時45分に発表され、低い土地での浸水や土砂災害に警戒を呼び掛けた。1時間当たりの雨量は平良下里で65・0㍉、多良間仲筋で64・0㍉の非常に激しい雨、鏡原で31・5㍉の激しい雨を観測。これを受けて市は伊良部公民館と市役所城辺庁舎に避難場所を開設。避難者は0人だった。警報は午前10時28分に注意報に切り替えられた。
降り始め(25日午前0時)から28日午後4時までの降水量は下地島325・5㍉、平良下里313・0㍉、鏡原299・0㍉、城辺276・0㍉、多良間仲筋193・0㍉。
猛烈な雨となった下地島や伊良部島では冠水や土砂の流出が目立った。下地島のゴルフ場サシバリンクス伊良部ではコースが冠水。棚原茂樹総支配人は「朝8時にはこういう状態だった。どれくらい水が溜まっているのか見当もつかない」と困惑した様子で、「大型連休からお客さんは増えていた。この土日も多くの予約が入っていたが全てキャンセル。水が引かないと再開できない」と残念そうに話した。
さしばの里では駐車場などが冠水し、大型ポンプを使って排水していた。住民は「膝まで水が溜まっていた。台風で溜まることもあるが、こんなに水が溜まるのは初めて」と驚いていた。