• HOME
  • 記事
  • 社会・一般
  • 23年度版「防災マップ」作成 市防災危機管理課 災害時、命守る行動に 全世帯配布で市民活用へ
「防災マップ」をPRする市防災危機管理課の古謝課長補佐(右)、川満係長 =市役所

23年度版「防災マップ」作成 市防災危機管理課 災害時、命守る行動に 全世帯配布で市民活用へ

 宮古島市(座喜味一幸市長)は、2024年3月修正の23年度版の「市防災マップ」を作製し、全世帯に配布している。同マップは市民が台風、地震などの災害時に避難して命を守る行動を考えるために役立つ情報をまとめたもの。台風(大雨・暴風)のときのタイムライン、地震・津波が起きたとき取るべき行動や津波浸水想定マップ、指定避難所、指定緊急避難場所などが掲載されている。防災危機管理課は防災マップの周知を行うとともに防災行政無線以外のアプリ、SNSなどを活用した情報発信や自主防災組織の立ち上げにも力を入れている。
 市防災マップは、行政連絡員により全世帯に配布している。(20年度版から)4年が経過していることから指定避難所や指定緊急避難場所などを修正したという。防災危機管理課の古謝勝広課長補佐、同課防災危機管理係の川満秀誉係長は修正箇所などを説明し、災害が起きた時に慌てずに行動するために平時からの備えを強調し、防災マップの活用を呼びかけた。
 はじめには「台風や地震など自然災害は、いつ発生してもおかしくない。想定される災害を知り、いざという時に慌てず行動できるように避難所などを確認し、命どぅ宝を合言葉に家族や地域で災害に備えよう」と記載。
 活用は▽自宅や仕事場、学校など普段生活している場所を防災マップで確認し、災害の危険性がある場所を確認する▽万が一に備え、避難先を確認する▽避難ルートを考えてみる▽安全・確実に避難する方法を理解しておく―と掲載している。避難ルートでは「マップを見て、危険の少ない安全なルートを考え実際に避難先まで歩いてみよう」と呼びかけている。
 風水害への備えの「雨の降り方と風の強さの目安」は予報用語、1時間雨量、イメージも掲載。避難の心得は「いざというときのために、日頃から避難に必要なものを整理し、避難の手順を話し合っておくことが大事」と強調し、イラスト入りでわかりやすく説明している。
 台風の時のタイムラインでは「警戒レベル1・2・3・4・5」を色分けして危険性で備えを呼びかけ。黒色の警戒レベル5は、災害発生又は切迫な状況で「命の危機 直ちに安全確保」の行動を求めている。
 地震や津波が起きた時の取るべき行動、今すぐできる地震対策、津波避難時の心得なども掲載されている。
 災害時や緊急時の情報は防災情報システム、Jアラートを活用し、防災行政無線のほかアプリなどの方法で伝達しており、防災マップには20年度版より多くのQRコードを載せている。アプリの一つの「ハザードン」は文字で見れて音声でも伝達。自分の居る場所が地図上で分かり、避難情報や外国13カ国の言語対応もできるという。
 古謝課長補佐らは、情報収集ツールの活用を呼びかけるとともに「災害時の基本となる自助(自分の命は自分で守る)を高めてほしい」と話した。川満係長は「自主防災組織の設立、活動支援も行っており、共助(自分たちの地域は自分たちで守る)を高めてほしい」と地域防災力の強化も説明した。

関連記事一覧