県の新たな対処方針を発表する玉城知事 =25日、県庁

知事会見 宮古の感染拡大警報を延長

 【那覇支局】玉城デニー知事は25日、県の新型コロナウイルス感染症対策本部会議終了後に県庁で記者会見を開き、26日に期限を迎える宮古、沖縄本島圏域に発出していたコロナ感染拡大警報を6月9日まで延長するとともに、県内全域を対象に27日から6月23日までを「感染拡大を抑え、医療体制を守り、社会経済活動を継続するための対策期間」とすることを発表した。また、国の対処方針の変更を受けて、夏場の熱中症対策のために屋外でのマスクを外すことや就学前の子どものマスク着用を推奨しないことを県の対処方針に盛り込んだ。
 玉城知事は大型連休後に感染が拡大し、特に就学前の子どもに感染が拡大していると指摘。その上で「宮古圏域では病床使用率に改善傾向は見られるものの、重点医療機関で一部診療制限を行うなど、引き続き医療のひっ迫が続いていることから、コロナ感染拡大警報を継続することにした」と説明した。
 玉城知事はマスクの着用について「国の対処方針の変更を受けて、県の対処方針を見直した。屋外では他者と身体的な距離を確保できる場合や近くてもほとんど会話をしない場合はマスクの着用は必要ない」と述べ、「夏場では熱中症予防の観点から外すことを推奨する。また、未就学児、特に2歳未満の子どもにはマスク着用を推奨しない」と話した。
 県は▽医療体制を守るために医薬品の備蓄、不要不急の救急受診を控える▽重症化リスクの高い高齢者、妊婦や基礎疾患を有する人に感染を拡げない▽子どもの感染防止対策に取り組む▽移動・会食に関するリスクを回避するために会食は3密を避け、4人以下・2時間以内▽発症や重症化予防のために速やかな3回目のワクチン接種、リスクの高い人の4回目のワクチン接種―の5つを県民に要望した。
 玉城知事は「感染拡大を抑え込むという強い決意で県は全力で取り組む。県民も感染対策を徹底し、一緒に頑張っていきましょう」と呼び掛けた。

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