しまくとぅば調査 宮古「知っている」が62.4%

 【那覇支局】県文化観光スポーツ部は24日、2021年度しまくとぅば県民意識調査結果を発表した。出身地のしまくとぅばについて「知っている」と回答した割合が昨年度より9・3ポイント減の50・0%に留まる中、宮古地区は62・4%と最も高い回答を示した。県は年代が高くなるにつれて、認知度が高くなる傾向があるとしている。
 しまくとぅばに「親しみがある」と回答した割合は前年度比11・6ポイント減の73・2%と大きく減少し、「あいさつ程度以上使う人」の割合も同14・6ポイント減の28・6%に留まった。しまくとぅばをビジネスや公共の場で使うことについて「そう思う」、「ややそう思う」も同8・2ポイント減の34・4%になった。
 今回、新たな設問で新型コロナウイルス感染症の流行による生活の変化として「友人・知人と会う機会が減った」とする回答が74・5%と最も高かった。
 回答は2月21日から3月25日に郵送やウェブ調査を行い、地区人口や年齢構成比に応じて県内全市町村に住む18歳以上の男女から2830件の回答を得た。
 県は多くの調査項目で数値が過去最低値になったとして、コロナ禍による人との接触が減った結果、使用頻度の減少に影響していると分析した。その上で、普及・継承の取り組みを進めるとして、しまくとぅば普及センターの普及活動、普及に取り組む団体への支援や学校の教育機関との連携強化を進めていくとした。
 今回、ウェブ調査を初めて実施し、回答者の年齢構成が50代以上は減少し、40代以下が増加したことで、若者が日常的にしまくとぅばを使用する機会が減少していることが推察できる結果になったとしている。

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