展示会をPRする梶原課長(左)と文化財担当の久貝弥嗣さん
=市役所1階ロビー
復帰50年で記念展示会 発掘調査の変遷紹介
市教育委員会が復帰50年を記念して7月に開催する企画展「宮古島市の発掘調査からみた本土復帰50年」に向けたプレ展示が9日、市役所1階ロビーで始まった。本土復帰前後の埋蔵文化財発掘調査の移り変わりをパネルなどで紹介している。13日まで。本展示は7月5日~29日、市歴史文化資料館(旧砂川中)で開催される。
復帰前、宮古の発掘調査は大学や研究者による学術調査が中心だったが、復帰後は開発工事の急増により文化財保護法に基づく県や市町村の記録保存調査が大部分を占めるようになったという。プレ展示では宮古島で最初の発掘調査となった1954年の稲村賢敷氏による上比屋山遺跡調査など復帰前後の調査について紹介している。
市教委生涯学習振興課の梶原健次課長は「50年の間に宮古の姿が大きく変わる中、発掘された遺跡からかつての生活が見えてくる大変興味深いもの。ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛けた。砂川元島遺跡から出土した17~18世紀の陶磁器や土器も展示されており、宮古には陶磁器の作製に必要な粘土や窯に使う薪がないため土器しか作れなかったとされることから、「そうした自然環境も発掘調査で見えてくる。発掘調査を通して私たちのルーツや歴史を見てほしい」と話した。