森林内に整備された遊歩道でウオーキングする愛好者ら =平良東仲宗根の「学びの森」

「みどりの日」宮古圏域の森林率18%

 5月4日は国民の祝日「みどりの日」。自然に親しむとともに、その恩恵に感謝し豊かな心を育むことが趣旨。県森林管理課がまとめた「沖縄の森林.林業」によると、宮古圏域の森林面積は2021年4月1日現在で4055㌶と総面積2万2627㌶に対する「森林率」は17.92%となっており、県の47%、全国の67%と比べると依然として低い状況にある。

 森林率は16年1月現在の16.4%から翌17年4月1日現在以降は17.92%と拡大しているが、森林資源は育成途上とされる。宮古島市は森林面積3384㌶で17%、多良間村は671㌶で31%。森林面積の所有形態内訳は、県有林2%、市村有林47%、私有林51%。林種は人工林25.4%、天然林43.3%、その他31.3%。
 宮古島は水資源を地下水に頼っており、土地利用の変化に伴って森林面積が減少し、水資源涵養(かんよう)、地域環境保全等の低下が懸念されている。このため、1995年に宮古森林組合が設立され、潤いのある地域環境整備のための緑化推進、森林資源造成のための造林推進、農地防風林などの造成を実施。特に水源の地上部で森林の面的確保.造成を展開している。
 県宮古農林水産振興センターでは、宮古地域は森林面積が少なく、土壌条件の悪さや台風常襲地のため干ばつや潮.風害などの被害を受けやすい課題を指摘。この上で造林及び治山事業による積極的な森林造成と保全を図り、公益的機能の発揮に努める必要性を指摘している。

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