県に質問を行う座喜味市長(左奥)と伊良皆村長(左)と上地市議長(右奥)と福嶺村議長(右) =那覇市の県立武道館

市長、一括交付金減額に懸念 県振興拡大会議

【那覇支局】県と41市町村の首長と議会議長らでつくる沖縄振興拡大会議が22日、那覇市の県立武道館で行われ、新型コロナウイルス感染症対策や沖縄振興一括交付金の今後についての意見が交わされた。対面式で開催されるのは3年ぶりとなる。宮古島市からは座喜味一幸市長と上地廣敏市議会議長、多良間村からは伊良皆光夫村長と福嶺常夫村議会議長が出席した。

 宮古島市の座喜味一幸市長は市町村提案の沖縄振興一括交付金について「300億円を超える減額は各市町村に大きなダメージがある。減額分で県の事業を削ると、県営の道路、公園、団地の設備などインフラ整備が進まない」と述べ、その上で「新たな沖縄振興計画では尖閣諸島などの領土、領海の保護、離島過疎地域の定住化、産業振興がしっかりと記載されているにも関わらず、予算の減額によって離島過疎地域に対する制度設計や予算処置がされていないのではないか」と質問した。
 照屋義実副知事は「減額は内閣府に理論武装された。来年度の予算はしっかりと要請をしていきたい」と述べた。
 県提案の新型コロナウイルス感染症対策では中山義隆石垣市長は感染者が発生した部活動の運用にも柔軟な対応を求めた。
 半嶺満県教育長は「感染対策を徹底してできるだけ子どもたちが参加できるようにしたい」と話した。
 参加した伊良皆光夫多良間村長は「多良間でもクラスター(感染者集団)が発生したが、県や保健所のお陰で収束できた。今後は小児へのワクチン接種を県と連携して進めていきたい」と述べ、「一括交付金は県や他の市町村と連携して国に働きかけていくことが大事になると思う」と話した。
 宮古地区では県に対して下地島空港の運用など12項目の要望事項が提出された。

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