伊良部地域の都市計画編入に携わる池間政策参与 =市役所

都市計画編入の重要性強調

宮古島市は伊良部地域を将来、市都市計画区域に編入することを計画しており、9日開かれた佐良浜地区まちづくり勉強会でも重点プロジェクトの一つとして示された。地域住民の合意形成などに携わっている池間作一政策参与は、伊良部島の発展には編入が不可欠と強調。時間を掛けてじっくり取り組んでいく考えを示した。

 伊良部地域は都市計画区域外となっているため、建物新築や増改築に対する規制が緩やかな一方、都市計画に基づく道路・公園整備事業などが原則実施不可能になっている。
 佐良浜地区は斜面に形成された景観が特徴的で、観光資源への活用などを期待する声も多いが、斜面崩壊といった災害発生の危険性などが指摘されている。救急車両が侵入できない幅員4㍍以下の道路も多いため、都市計画に編入すると建て替えができなくなる可能性もある。
 池間参与は「区域外の現在でも、重機が侵入できないため実質建て替えはできない。若い人が住もうと思っても家を建てられないのが実態」と指摘し、「斜面の景観は生かしながら、道路や下水道の整備など住環境整備に取り組まなければ、人の流出は止められない」と話す。
 編入に積極的でない声もあるというが「新たなまちづくりは数十年掛かる事業。次の世代のためにも根気強く取り組み、伊良部佐良浜の発展に力を尽くしたい」と強調した。

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