南西海運の新造RORO船 =広島県瀬戸田(南西海運提供写真)

南西海運、新造RORO船を導入

 南西海運(下地米蔵会長兼社長)の新造RORO船(ロールオン・ロールオフ型貨物船)の進水式がこのほど、広島県尾道市瀬戸田で行われた。初のRORO船で同社の貨物船では積載量が最大となる。先島定期航路(那覇新港・平良港・石垣港)に今年7月の就航を予定している。

 新造船は全長154㍍、幅25㍍、航海速力21ノット、総トン数8750㌧、積載トン数5000㌧、13㍍シャーシ92台、乗用車100台を積める。災害時には防災船として約600㌔㍗(一般家庭約120軒分)の電力供給、飲料水および雑用水を約160立方㍍(4㌧給水車40台分)供給でき、温水の提供も可能。
 RORO船はトレーラーなどの車両が貨物を積んだまま自走して乗下船できる貨物船。同社によるとコンテナ船の荷役に必要なクレーンが不要となり、より安全で迅速な作業が実現できるという。荷役作業の短縮だけでなく、航海速力も速いため定時運航の実施が可能となり、高所作業がなく天候に左右されないなど安全な職場環境となり、航海中の振動や横揺れも軽減することから貨物へのダメージリスクも減少できるとしている。

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