住民らで集めた東平安名崎崖下の漂着ごみを釣り上げるクレーン =テクノ・スクエア、金基鎬さん提供

保良自治体 協力金賛否で対応苦慮

 宮古島でこのほど初導入された東平安名崎公園への入場協力金制度の運営をめぐり、保良自治会(砂川春美会長)が対応に苦慮している。善意の寄付が集まる一方、批判の声も多いことから入り口施設の職員配置を止め、のぼりを下ろしたところ、寄付率が落ち2月は赤字となる見込みという。寄付は環境美化活動への地域住民らの雇用維持が目的。自治会は10日、2度目となる給与支払いでの清掃活動を行い、制度への理解を市民に改めて呼び掛けた。

 協力金制度は景観を損ねると指摘されているススキやアダンなどの除去作業や漂着ごみなど海浜清掃を地域住民の雇用で継続化し、東平安名崎の美観を再生するとして導入した。
 10日の活動では地域住民や事業者など計26人が雇用された。平安名崎崖下から2㌧トラック満杯分、保良漁港沿い海岸からごみ袋160以上の漂着ごみが集まり、会員らは活動の必要性を改めて認識したという。運営委託先のテクノ・スクエアの金基鎬さんも周辺のススキの刈り取りで十数年ぶりに複数のテッポウユリが芽吹いたことから再生へ自信を深めたと話す。
 寄せられる批判の多くは、職員が常駐し寄付の協力を呼び掛けることなどを「半強制的」「威圧感を感じる」とするもの。自治会は今後、協力金の趣旨の周知に努めるほか、声掛けを行わないなど再開に向けた案を検討している。
 砂川会長は「寄付はあくまで善意のもの。批判のある点は改善させていくので、継続に向けご理解願いたい」と訴えた。

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