未来に残そう宮古ブループロジェクトのメンバー

井上美香のあんちいーやー⑮新しいプロジェクト始動!

 新年おめでとうございます。
 昨年から漂着している小笠原諸島の軽石。市や自治会の呼び掛けでたくさんの市民の皆さんが海岸へ足を運びこの綺麗な海岸を一刻も早く取り戻したという思いがひとつになり海への関心も高まっています。

軽石で埋め尽くされた砂浜

 そこで皆さんは海岸でゴミを見つけたときそのゴミをどうしますか?
①持ち帰り宮古島市の分別方法に基づき家庭ごみと一緒に捨てる
②そのままにしておく
③拾ってビーチの隅に避けておくなど
 さまざまだと思います。宮古島の海岸にゴミ箱を設置すると不法投棄が増えてしまいその行為がなくならないかぎり設置するのはまだ先の話しのようです。数年前に西表島に旅行した時に朝海岸清掃している地元の方を見かけました。軽トラックに手際よく積み込みそれが日課のようで、朝からゴミのない海岸を歩くのはとても清清しかったのを思い出します。

 私も目についた片手で収まるくらいのゴミは拾わせてもらい、宿の部屋のゴミ箱に捨てたのが島でリフレッシュさせてもらった感謝の気持ちでした。
 さてこんな旅先で、もしくは住んでいてこの海の漂着ゴミを拾ってもどうしたらいいの?と困っている人の声をよく耳にします。
 2年前に宮古島市主催のエコの島コンテストで提案した、市民や観光客が拾ったゴミを観光業に携わるホテルなどが回収ステーションとなっていただき、そのゴミを宮古島市環境衛生課が収集に来てくれるという仕組み。市民や事業所、行政が一帯となって綺麗な海を守る「未来に残そう宮古ブループロジェクト」このプロジェクトがやっと動き出します。

誰にでもできるビーチクリーンを支える新たな仕組み


 このプロジェクトが本格的に動いたのも昨年から受講していた内閣府事業「新離島モデル構築型産業中核人材育成事業」のおかげでした。アイデアはあるが手立てがない、島の未来に向けて全力で取り組みたいなど講師陣や他のプロジェクトを企画している研修生と一緒に実現化に向けて成功の循環モデル、事業計画や資金調達方法などを学んでいきます。
 実はコロナ前にも研修を受講していたのですが、発表する日がコロナの影響で中止。頭ではこうしたい!という思いがありましたがどこからどう進めていいか考えあぐねていました。
 そして昨年9月から新たに受講し、私のプロジェクトは明確でしたのでその思いに賛同してくれた3人のメンバーとともに、海のゴミを拾いたいがどうしていいかの一歩が踏み出せない人ややりやすい環境作り、拾う人、回収してくださる事業所の立場を考慮しながらディスカッションし、講師陣にさまざまなアドバイスをいただくことでやるべきことやらなければいけない道へ進んで行けました。
 研修の最終課題は自分たちのプロジェクトの動画作成でした。私たちのプロジェクトの他にも宮古島産のラム酒を作る、バタフライピーを使った商品開発、宮古島出身の若者が祖父が営んでいた豆腐屋を復活させて加工品の開発、介護サービスに携る方に社会の繋がりを持てる場所作り、多良間島特産を生かした島の活性化など魅力的なプロジェクトばかり。
 そのプロジェクトの発表「フューチャーセッション」が1月12日の午後6時からオンラインで開催されます。誰でも参加する事ができます。その完成した動画もご覧いただけます。ぜひオンラインで視聴して頂きたいです。コロナ後は「観光客の質の向上」という言葉を耳にします。質の高い観光客とは島を愛し、島に住む人々への敬意がある人だと思います。

未来に残そう宮古ブループロジェクトのメンバー


 この島に住む私たちも時代の変化や島の変貌を真摯に受け止め、来島した観光客も心地良い島を作って行く事が限りある自然を千年先の未来に残す鍵ではないでしょうか?
 今年も読者の皆さんにあんちぃ〜やと思っていただけるコラムを書かせていただきます。よろしくお願いします。

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