コロナ禍の中、各地で成人式
11日の「成人の日」を前に5日、ひと足早い成人式が各地で催された。例年は宮古島市と市教育委員会の主催の式典が正月明けの5日ごろに行われているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となったことを受け、市内の一部自治会や中学校単位で実施された。例年の華やいだ成人式とはうってかわって市内は静かな雰囲気に包まれたが、美容室や写真店には着物や背広姿の新成人が訪れる様子が見られた。同市は式典中止を踏まえて「成人祝い金」1万円を給付している。2月28日締め切り。申請書類は市ホームページでダウンロードするか、市役所3階の生涯学習振興課(72・3764)まで。
【伊良部地区】
伊良部地区の2021年成人式が5日、伊良部国仲の女性・若者活動施設で行われ、14人の若者が社会人としての一歩を踏み出した。
式典で保護者代表が「みなさんは地域と共に20年歩んできた。社会の荒波にのまれても這い上がる人になって欲しい」と激励。これに成人らは一人一人がコロナ禍の中での式の開催に礼を述べ、両親への感謝、社会人としての自覚や自己研鑽に励むと意気を示した。
新成人の浦崎恭伍さんは「今のコロナ禍の状況でみんなと久しぶりに会うことができてうれしい。みんながそれぞれの道で頑張っているのを見て、自分も夢に向かって進んで行きたい」と語った。
【上野地区】
2021年上野地区成人の集い(主催・同地区成人者保護者一同、共催・博愛の里上野地域づくり協議会)が5日、上野公民館で行われた。新成人をはじめ父母の要望に同地域づくり協議会等が応え、新型コロナウイルス感染対策を実施して開催。新成人の門出を祝うとともに、博愛の心を持った社会人として成長してほしいと激励した。
会場内は常に換気を行い、三密を回避してマスク着用、アルコール類は出さず、入場時には検温と手指消毒、連絡先の記入等の感染対策を行っていた。
集いには新成人32人が出席し、上野中学校歌を斉唱。同協議会の島尻重則会長が「博愛の里上野に生まれ、小学校の頃から博愛の心を学んできた皆さんには強い博愛精神が宿っている。自分を愛し、地域社会を愛し、自立心旺盛で、人を思いやる優しい人に育ってほしい。新成人の皆さんの晴れの門出を祝い、今後の活躍と健康を心から祈っている」と祝辞を述べた。
新成人を代表して島尻宗則さんが「コロナ禍で多くの行事やイベントが中止される中、地域の皆さんや家族の協力で成人の集いが行われたことは、社会人として意義深いスタートとなった。自由には責任が伴うことを自覚し、目標を高く掲げ、自分で選択した道を一歩一歩力強く歩んでいきたい」と社会人としての決意を述べた。