高市首相、終戦記念日の「靖国参拝」見送り…SNSには支持する保守層から失望の声
15日の終戦記念日、高市早苗首相は靖国神社の参拝を見送った。改善基調にある韓国との関係や、日米韓3カ国の連携に亀裂を生むおそれがあったため、外交関係に配慮したものとされる。
靖国神社が「コスプレ」による参拝を禁止 過去には「怖くて参拝出来ない」という声も
12日に見送り方針の報道が流れて以来、主に高市首相を支持する保守層からSNSには「失望」の声があふれた。例えば、高市支持で有名な作家の門田隆将氏はこう投稿した。
「首相になっても参拝するとの“公約”は実現しなかった。プレッシャーをかけ続けた習近平氏の勝利。これでペリー来航以来の246万6千人余の国事殉難者への参拝は“中韓からの内政干渉案件”として生き続ける。残念というほかない」
“残念”という言葉を使い、外国に責任転嫁するあたりは、高市首相を責めたくない気持ちを隠しきれない様子だ。そんな熱烈な支持者らを元大阪府知事の橋下徹氏は、次のように痛烈に批判した。
「総理が今の靖国に参拝できないことは、ちょっと考えれば分かること。総理就任前の高市さんに何度も質したが、『参拝する』の一点張り。それすら分からなかった高市さんや、ファッション保守の自民・維新・日本保守・参政たちに、国際情勢を乗り切る国家運営などできるわけない。野党もできるか分からんが」
橋下に続き、百田も高市を批判
ただ、橋下氏から揶揄(やゆ)されるのを想像していたかのように、日本保守党の百田尚樹代表は次のように気を吐いた。
「なぜ、あれだけ『行く!』と何度もしつこく言ったのか。行かないなら、言うべきではなかった。圧力で行けなくなったのか、最初から行くつもりがなかったのかは、誰にもわからない。はっきりしてるのは『行くと言っていて、行かなかった』という事実だけ。ちなみに、石破は最初から『行かない』と言っていた」
そして、百田氏は高市首相を擁護する支持者らをこう切り捨てた。
「『靖国参拝せず』を、高市総理が様々なことを考慮してギリギリで決断したということを評価(擁護)する人たちへ。なら、高市総理よりもずっと早く決断していた石破元総理をもっと高く評価しろよって話」
念のために書いておくと、多くの有権者は高市首相の見送り判断を正しかったと評価している。もし、参拝していたら、海外も含めて現在よりはるかに多くの批判があっただろう。小泉純一郎元首相の例を思い起こせば誰でも想像がつくことだ。小泉氏は「私人としての参拝」という立場をとり続けたにもかかわらず外交問題に発展した。
高市首相が問題なのは就任前に発していた数々の強弁で、例えば昨年の自民党総裁選でも「いついかなる立場であっても参拝を続ける」「外交問題にすべきでない」と言っていた。
しかし、首相(総裁)就任後は保険をかけ始めた。参拝の具体的な時期について「適切な時期に判断する」などの慎重な表現に後退し、「8月15日に行くのか」などの問いに「具体的な参拝日程については言及を避ける」とぼかした。
今、高市支持者もアンチ高市派も同じように感じているのは、「(高市首相は)カッコ悪い」ということである。就任前に希望を持たされて裏切られた保守・ネトウヨこそ、批判すべきではないのか。
文/横山渉 内外タイムス






