ジャングリア沖縄のロイヤルチケットは「ファストパス資本主義」の象徴か 「時間をおカネで買う時代」の浸透告げる
ジャングリア沖縄(沖縄県今帰仁村)は6日、大人(12歳以上)2万9700円、子ども(4~11歳)26400円のロイヤルチケットの導入を発表した。これまで、個別のアトラクションを待ち時間なしで提供するプレミアムパスは用意されていたが、時間指定が必要だった。
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ロイヤルチケットでは、ダイナソーサファリやファインディングダイナソーズなど人気の4アトラクションが並ばず待ち時間なしで体験できる。他にも、ショーに優先入場できたり、1カ月前からしか予約できないレストランもチケット購入時におさえることができる。
プレミアムパスは1DAYチケット(大人・6930円)に個別アトラクションの予約料金がかかる。それでも、1アトラクションでだいたい高くても2500円くらいなので、2万9700円は割高だ。
ジャングリアはそれでもパーク内をストレスなく動ける体験価値を提供したいのだろう。
このようなチケットは、東京ディズニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパンにも用意されている。ディズニーのバケーションパッケージは、1泊2日のプランで、一人8万8000円から申し込むことができ、ディズニーホテル宿泊、2日分のパークチケット、アトラクション優先利用券、フリードリンク券などがセットでつく。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではユニバーサル VIP エクスペリエンスというプランが一人2万2000円から用意されており、専任ガイドが付いて、ニンテンドー・ワールドの優先入場や優先搭乗特典などを受けることができる。
もっと広げると、空港で保安検査所を並ばず優先的に通ることができるファストレーンは、旅行予約サイトでだいたい3000円~4000円で買うことができる。動画配信サービスにも追加で500円程度払えば、広告なしでスムーズにみることができる。
このニュースが象徴するのは、時間をおカネで買うことの浸透である。
これまで日本では、もっとも成功した社会主義国と言われてきたように、なんでも平等・公平が正義と思われてきた。時間をおカネで買うような「横入り」は倫理的に許されないはずだった。
しかし、2000年代の新自由主義の隆盛を経て、日本では、すっかり格差が当たり前のものとなり、日本人は、いい意味でも悪い意味でも資本主義というものに慣れてしまった。
資本主義に慣れた日本人は、おカネを使って時間を買うという行為に違和感を持たなくなった。横並びの体質から、何を重視するかへの変貌。ジャングリアの体験価値を買うことに貧富の差は関係ない。そこにあるのは、合理主義という名の思想だ。
確かに、富めるものは、おカネで、ジャングリアの体験価値のある時間を買いやすいし、貧困者は、無料のゲームという名の広告で時間をつぶすことが多くなるかもしれない。それは資本主義の残酷な現実だ。
しかし、あくまでもどちらを選び取るか(ジャングリアのロイヤルチケットを購入するか)は個人の問題であって、選択肢は「平等に」開かれている。
文/神田桂一 内外タイムス






