「VIVANT」福澤監督にパワハラ報道 放送局勤務経験女性の約4割が「性的な関係の誘い」
大ヒット中のTBS系連続ドラマ「VIVANT」で監督を務める福澤克雄氏が、撮影中にスタッフを骨折させたと「文春オンライン」(文藝春秋)が報じた。大人気作品の監督をめぐる報道は、放送業界におけるハラスメントとして大きな注目を集めている。
「文春オンライン」の報道によれば、脚立に乗っていた助監督を押し、骨折させたとされている。福澤氏をめぐっては、7月にも「週刊女性」(主婦と生活社)がパワハラ疑惑を報じていた。TBSが調査したところ、パワハラに該当する言動があったと認定されている。
放送業界では、プロデューサーやディレクターと制作会社、フリーランスなどとの立場の差が、ハラスメントの背景として指摘されている。立場の弱い人が声を上げにくい構造になっている可能性があり、業界全体の問題として労働環境を見直す必要がある。
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東京大学大学院の研究室などは、2025年5月から2026年1月にかけて、放送局で勤務経験がある人(社員、フリーランス等を含む)を対象に調査を実施し、男女183人から回答を得た。
その結果によると、女性回答者119人のうち、約4割が「性的な関係の誘い」を受ける被害を経験していたという。研究チームは、放送業界の課題も指摘。「プロデューサーやディレクターの立場の強さ」「制作会社の立場の弱さ」「フリーランスの立場の弱さ」などを挙げている。
ハラスメントゼロを目指す取り組みも
一方、放送業界ではハラスメントを防ぐための取り組みも進んでいる。TBSは2026年5月にハラスメントゼロを目指す「人権環境を改善するための約束」を策定。フジテレビやテレビ朝日、日本テレビも社外相談窓口の設置といった対応をしている。
TBSは、過去に出演者が番組収録中に負傷した際、「番組制作上の安全管理について徹底してまいります」とコメント。安全管理とハラスメントは性質が異なるが、現場で働く人を守るという点では同じだ。
同局は「今後改善に向けたアクションプランを策定するとともに、その実効性について継続的にモニタリングしてまいります」などとしている。今後は、取り組みを現場に浸透させ、番組制作に関わる人すべてが安心して働ける環境の整備が課題となりそうだ。
今回の問題は、改めて放送業界におけるハラスメントについて考えるきっかけとなった。掲げた取り組みを形だけで終わらせず、放送業界全体の慣習を見直せるかが問われている。






