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「闇バイト求人」がSNSで巧妙化 普通の高時給アルバイトを装い若者を犯罪に引きずり込む凶悪手口

特殊詐欺事件に関与したとして、警視庁光が丘署は4日までに東京都練馬区の80代女性の息子を装い現金1000万円をだまし取った疑いで、名古屋市の高校2年の少女16歳と、職業不詳の少年17歳を逮捕した。少女が「闇バイトをやらないか。警察には捕まらない」と持ちかけ、少年に現金を受け取る「受け子」役を担わせたと見られる。少女は「知人から頼まれた。20万円の報酬を約束されたが支払われていない」と話しているという。

闇バイトをめぐる典型的な構図が、今回の事件でも浮かび上がった格好だ。「短期高収入」「ホワイト案件」「安全に稼げる」……SNS上で拡散される高収入アルバイトの募集。いま、この手の投稿が社会問題として急速に存在感を強めつつある。一見すれば通常の求人と見分けがつかないが、その一部が違法行為に関与させる、いわゆる「闇バイト」であるケースも多い。

こうした動きは統計にも表出している。警察庁の公表によれば、2025年に詐欺などの不正資金獲得犯罪で摘発された匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の関係者は1万2178人。前年からおよそ2000人増というペースで、明確な増加傾向を示し、SNS上の募集に応じて実行役となった若年層の関与が目立つ。

募集の入り口に並ぶのは、「口座を提供するだけ」「携帯電話を契約して渡すだけ」といった抵抗感の低い作業だ。しかし、いずれも違法行為にあたり、初期段階の関与であっても責任を免れることはなく、発覚すれば金融機関の利用制限など生活への影響も避けられない。

また、従来の特殊詐欺や強盗に加え、特定の個人の名前や住所、携帯電話番号をネット上にさらしたうえで危害を加える人員をSNSで募る手口が横行しており、実際に情報がさらされた若者の家族が警察に相談する事態にまで発展。闇バイトの内容の凶悪化の流れも生まれている。

SNSでは海外バイトを装うものも

闇バイトへ誘う危険なわなは国内にとどまらない。SNS上では「海外での短期バイト、高収入」をうたう求人があふれており、「海外で配達、配送の仕事」「荷物を搬送するだけで40万円」といった一見単純な物流業務から、「海外でウェイターの仕事」「海外で数日間コンパニオンの仕事で稼げる」「カンボジアでセキュリティーセキュリティの仕事、月給100万円」といった高待遇を装う文句も並ぶ。

現地の空港に到着するまでは出迎えなどの手厚い待遇を受け、期待感をあおられるが、拠点に入った瞬間に状況は一変。高齢者らを狙った詐欺の電話をかける役割を強制され、居眠りをすればスタンガンを当てられ、逃亡を図れば激しい暴行を受けるといった過酷な監禁実態も報告されている。

高収入をうたう甘い誘いの裏で、若年層を取り込む構造はより巧妙化。個人の注意だけでは防ぎきれない領域に入りつつある今、社会全体での対策が問われている。

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