補正予算、採決見送る 政策参与2人報酬めぐり
宮古島市議会9月定例会の総務財政委員会(下地茜委員長)は16日、付託された2022年度一般会計補正予算案の採決で、政策参与の任命が当初の1人から2人となったことを受けた報酬を追加する内容について、座喜味一幸市長の一般質問での答弁など議論を踏まえて結論を出す方針を野党側が提案し、見送ることを確認した。一般質問が終了する28日に採決を行う。このほか文教社会、経済工務の両委員会は付託案件すべてを採決した。
政策参与の任命は22年度当初予算で1人分を任期の1年分で計上していたが、任命する時点で1人増えて2人体制となった。そのため、9月までの上半期予算は年間予算を2人に分けたため、10月以降の報酬を今定例会に201万円を補正で計上した。
16日の採決で野党側の委員から、「予算執行のあり方について、支出方法の議論を深める必要がある」との意見があり、28日の本会議後に補正予算の採決を見送ることを確認した。
野党側は、一般質問で政策参与の任命について、座喜味市長の答弁など議論を踏まえて判断するとしているが、補正予算を認めるかどうかは不透明な情勢。仮に否決され、修正された場合は市政運営にも影響が出ることになり、採決結果が注目される。
政策参与報酬計上について市当局は、今定例会の質疑で、「当初は1人分で措置した。市長の政策実現と市政全般の課題解決のため2人体制となった。今回は2人が週3日程度勤務するため不足分を補正した」(与那覇勝重総務部長)と説明していた。
座喜味市長は昨年9月に政策参与に前伊良部島産業振興代表の池間作一氏を任命。ことし4月には池間氏を再任し、元宮古島市議で市山羊生産流通組合会長の新里聡氏を新任した。特命事項として池間氏が伊良部地区都市計画区域編入や観光・旧町村部振興、新里氏が公共施設跡利用と6次産業化を担っている。
このほか、21年度再生可能エネルギー運営事業特別会計決算認定、市職員育児休業と市ふるさとまちづくり応援寄付金の両条例改正、辺地の公共的施設の総合整備に関する財政上の計画変更を全会一致で可決した。陳情の「中国共産党による臓器収奪の即時停止、人権状況の改善を求める意見書提出」は継続とした。