盗んだ腕時計を返却したら罪は軽くなるのか、不起訴の可能性は…「中野ブロードウェイ」窃盗事件
先月29日の20時ごろ、東京都中野区の商業施設「中野ブロードウェイ」内の時計店で、男が従業員に「時計を試着したい」と言って、4600万円相当のスイスの高級腕時計「オーデマピゲ」をつけたまま逃走する事件があった。
同施設内では8月にも別の時計店で高級時計4本(計2億円相当)が盗まれる事件があり、チリ国籍の男2人が窃盗容疑で逮捕・起訴されたばかりだった。
2億円の高級時計をわずか10秒で強奪 来日4日のチリ人2人をスピード逮捕も残る“謎”
現場は施設の3階にあり、男は腕時計を着けたまま、店の入口から逃走。施設の上りエスカレーターを逆走するなどして地下1階へ下り、そこから建物外に逃げた。男は身長180センチ、黒のジャケットとズボン、迷彩の帽子をかぶっていたという。
その後、男はタクシーと徒歩で新宿駅に向かい、事件のおよそ1時間後の21時ごろ、東京駅に着いた後、東海道新幹線に乗って西へ向かったとみられている。
そして事件は思わぬ展開を迎える。今月1日、盗まれた腕時計が店側に宅配便で送り返されたことが判明。発送元は愛知県で、送り主の欄にはニセとみられる氏名・住所が記載されていた。シリアルナンバーなどから被害品と確認され、目立った傷はなかった。さらに、腕時計とともに謝罪する内容の手書きのメモも同封されていたという。
警視庁は盗んだ男が送ったとみて行方を捜査しているが、ここでひとつ素朴な疑問が浮かんでくる。返却すれば罪は軽くなるのかということだ。取材した警察OBはこう話す。
「盗んだものをあとから返しても窃盗罪が消えるわけではない。検察官が返却、謝罪を考慮して不起訴にする可能性はあるが、この場合、被害額が高額なので、まずないでしょう。ただ、起訴されても、もし、犯人が本当に反省、謝罪していると裁判所が判断すれば、量刑を軽くする可能性はなくはない」
犯人が逃走する様子は防犯カメラに捉えられており、逃走経路もある程度は把握されている。1日も早い犯人の逮捕が望まれる。






