宮古島地方 暴風域入る 3大橋が通行止め

 大型で強い台風11号は3日、石垣島の南を北上して宮古島地方に接近し、午後2時ごろには風速25㍍以上の暴風域に入った。宮古島地方気象台では午前4時39分には暴風、高波、高潮警報を発表。伊良部・池間・来間大橋が通行止めとなった。4日にかけて暴風やうねりを伴った高波や高潮、土砂災害や低い土地での浸水に警戒するよう住民に呼び掛けている。また沖縄地方では4日午前中にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがある。    

伊良部大橋を閉鎖する宮古土木事務所職員=午前10時、平良久貝

                      
 伊良部・池間・来間大橋は午前10時、暴風警報発表に伴い通行止めとなった。伊良部大橋では県宮古土木事務所の職員が宮古島側のゲートを閉鎖した後に伊良部島側を閉鎖し、作業は20分ほどで完了した。作業中、平良方面から伊良部島に渡ろうとした自動車が引き返す場面が見られた。このうち実家のある伊良部島に夫婦で避難しようとした女性は午前10時の通行止めに間に合わず戻っていった。
 台風11号は3日午後3時現在、石垣島の南東約80㌔、北緯23度50分、東経124度40分を1時間に約15㌔の速さで北へ進んだと見られている。中心の気圧は955。中心付近の最大風速は40㍍、最大瞬間風速は60㍍。暴風域は東側150㌔、西側110㌔、強風域は南東側650㌔、北西側560㌔。4日午前3時には宮古島の西北西約110㌔に達すると予想している。
 最大瞬間風速(3日午後4時現在)は平良下里で29・2㍍(東、午後1時20分)、鏡原で28・8㍍(東南東、午後3時27分)、下地島で28・3㍍(東南東、午前9時58分)、多良間仲筋で22・6㍍(東北東、午後1時49分)を観測した。
 暴風は4日昼過ぎ頃まで続くと見込まれている。4日に予想される最大風速は南の風45㍍(最大瞬間風速60㍍)、5日は南西の風20~24㍍(同25~35㍍)。4日明け方にかけては一部の住家が倒壊する恐れのある猛烈な風が吹く見込み。頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど厳重な警戒を呼び掛けている。
 4日に予想される波の高さは10㍍、5日は8㍍。沿岸の海域ではうねりを伴った猛烈なしけが続く見込み。海上や海岸付近では5日にかけてうねりを伴った高波に厳重な警戒が必要としている。
 4日午後6時までの24時間に予想される雨量は250㍉、多い所では1時間に70㍉の非常に激しい雨が降る見込み。5日午後6時までの雨量は50~100㍉と予想している。
 気象台では最新の台風情報に留意するよう呼び掛けている。

関連記事一覧