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起訴されたのになぜ…ヤマトリノが再逮捕 何回まで逮捕できるのか、保釈への影響は

インフルエンサーとして「ヤマトリノ」の名前で活動する田澤梨乃被告が、2026年10月7日、コカインとケタミンを使用した疑いで再逮捕されたと報じられた。前日の6日には、ケタミン所持の罪で起訴されたことが報じられている。

「起訴されたのに、なぜまた逮捕されるのか」「再逮捕は何回もできるのか」「起訴後なら保釈で出られるのではないか」。今回の続報は、刑事手続についてのこうした疑問につながる。重要なのは、同じ人に対する手続でも、どの犯罪事実を対象にしているかによって、身柄拘束や保釈の扱いが変わるという点だ。

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起訴は「所持」、再逮捕は「使用」の疑い

テレビ朝日の報道によると、田澤被告は交際相手とともに、自宅マンションでケタミン約0.024グラムを所持したとして起訴された。当初はコカイン約0.4グラムの所持容疑で逮捕されていたが、東京地検はケタミン所持で起訴した理由について、現時点の証拠を踏まえた判断と説明している。

一方、今回の再逮捕容疑は、9月中旬ごろにコカインとケタミンを使用したというものだ。押収された粉末の一部から両薬物の成分が検出され、尿検査でも陽性反応が出たと報じられている。

つまり、起訴された「薬物を持っていた」という事実と、再逮捕の対象になった「薬物を使った」という事実は異なる。所持と使用はそれぞれ犯罪として問題になり、捜査の進展により、別の犯罪事実について逮捕されることがある。

なお、逮捕も起訴も有罪の確定を意味しない。使用の有無や故意など、犯罪の成立に必要な事実は、最終的には証拠に基づいて判断される。

再逮捕は「釈放後にまた逮捕」だけではない

報道でいう再逮捕は、すでに逮捕された人を、別の容疑などで改めて逮捕することを指す。いったん釈放されてから逮捕される場合だけでなく、身柄を拘束されたまま別事件で逮捕される場合もある。

刑事手続では、逮捕・勾留は対象となる犯罪事実を単位として扱われる。そのため、ある事件で起訴された後でも、別の犯罪事実について捜査を行い、その事実に基づいて逮捕することはあり得る。

ただし、「同じ人だから」「ほかにも疑わしいことがあるから」というだけで身柄を拘束できるわけではない。通常逮捕には裁判官の逮捕状が必要であり、勾留にも犯罪の嫌疑と、逃亡や証拠隠滅のおそれなどに基づく審査がある。

再逮捕は何回までできるのか

「再逮捕は2回まで」といった一律の回数制限はない。しかし、それは無制限に繰り返してよいという意味ではない。

同じ犯罪事実について逮捕・勾留を不当に繰り返すことは、原則として認められない。一般に「一罪一逮捕一勾留の原則」と説明される。同じ事実について再度の拘束が許されるかは、例外的に慎重な検討が必要になる。

別の犯罪事実が複数あれば、それぞれについて逮捕が行われることはある。ただし、罪名を変えさえすれば別事件になるわけではなく、実際にどの行為を対象としているかが重要だ。

したがって、読者が確認すべきなのは逮捕の回数だけではない。「前の逮捕と何が違うのか」「新たな拘束を必要とする事情があるのか」という点になる。

再逮捕されると、さらに23日間拘束されるのか

通常の一事件では、逮捕後の最大72時間に、原則10日間の勾留と最大10日間の延長を合わせ、起訴前の身柄拘束は最長でおおむね23日となる。

別事件で再逮捕された場合、その事件について改めて同様の手続が進む可能性がある。ただし、再逮捕された時点で、23日間の拘束が自動的に決まるわけではない。勾留や延長には、それぞれ裁判官の判断が必要だ。

今回、使用容疑について勾留と最大限の延長が認められれば、処分判断は10月下旬ごろになる可能性がある。これは一般的な期間からの見通しであり、実際の勾留請求日や決定内容を確認したものではない。

また、その事件について不起訴や釈放の判断がされても、すでに起訴された所持事件の勾留が残っていれば、直ちに外へ出られるとは限らない。

起訴後でも、保釈で出られない理由

保釈は、起訴後に勾留されている被告人を、保証金の納付などを条件として釈放する制度だ。起訴前の被疑者については、保釈制度がない。

ここで注意したいのは、「再逮捕されると保釈請求そのものができなくなる」という説明は正確ではないことだ。すでに起訴された所持事件については、保釈を請求することができる。

しかし、その事件で保釈が許可されても、再逮捕された使用事件で逮捕・勾留されていれば、その拘束は残る。所持事件の保釈だけで、使用事件の拘束まで解消できるわけではない。

身柄解放を目指す場合には、起訴済みの事件では保釈を求め、起訴前の事件では勾留決定への準抗告などを検討する。複数の事件で拘束されているときは、それぞれの拘束を解消する必要がある。

再逮捕されたら実刑になるのか

再逮捕の回数だけで、実刑か執行猶予かが決まるわけではない。裁判で認定された犯罪の内容、薬物の種類や量、使用状況、前科、更生環境などを踏まえて判断される。

使用事件も起訴されれば、所持事件と併せて審理される可能性がある。ただし、現時点で、使用事件の起訴や有罪、実刑が決まったわけではない。

また、田澤被告は取り調べに対し、弁護士との相談を求めていると報じられている。弁護士に相談することや黙秘することは、刑事手続上の権利の行使であり、それ自体が犯罪の証明になるものではない。

今回の続報で押さえるべきなのは、所持事件の裁判と、使用容疑の捜査が並行して進むという点だ。「起訴されたからすぐ保釈される」「再逮捕されたから実刑になる」と結び付けず、それぞれの事件の処分と、身柄拘束についての判断を分けて見る必要がある。

文/松本理平 内外タイムス

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