わずか2票差で可決「副首都法案」に批判、賛成したチームみらいに失望の声
「副首都法案(副首都機能の整備の推進に関する法律案)」が会期末の24日夜、わずか2票差で駆け込み可決・成立した。
この法律には、大規模災害などによる東京の機能マヒに備えて首都の代替機能を整備し、東京一極集中を是正する目的がある。これはほとんどの人が賛成するところだ。しかし、この法律は欠陥だらけで多くの疑問点を抱えている。
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まず、首都直下地震と富士山噴火を想定し、東京圏と同時被災のリスクが低いことを副首都の指定要件の1つにしているが、南海トラフ巨大地震は考慮されていない。この法律は日本維新の会の悲願と言われるが、南海トラフ巨大地震を想定すると、大阪が副首都選定条件から外されるからだ。
そして、法案審議の過程では、副首都整備にかかるコストや財源の見通しが示されていない。東京が被災した際の災害対策拠点の整備費用として数十億~数百億円が見込まれるとの試算はあったが、全体のコストは明らかにされなかった。
維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は、来春の大阪府知事選に「大阪都構想」の住民投票をぶつけて同日選で行うことを目指している。維新は副首都法を大阪都構想の足がかりにしたいわけだ。しかし、大阪都構想は過去2回も大阪府民によって否決されており、野党だけでなく自民の一部からも「維新の党利党略」「大阪への利益誘導」などと批判が出ている。
チームみらいは自民の補完勢力と批判も
自民と維新は、連立政権合意書に副首都法を2026年の国会で成立させると明記した。首相官邸には、先送りすれば連立の危機につながるとの焦りがあったとされ、7月に入ってから内閣支持率が急落しているだけに、どうしても維新をつなぎ止めておきたいと考えてもおかしくない。
冒頭にもあるように、法案が参議院でわずか2票差の可決・成立となった“功労者”はチームみらい・無所属の会(安野貴博、尾辻朋実)である。SNSにはチームみらいを批判する投稿が相次いだ。
「一部には『チームけらい』などと呼ぶ人もいるそうですが、自民などからしたらこれ以上無く手玉に取りやすい素人集団、与党補完勢力ということだと思います」
「こいつが、ただの自民党補完勢力だと証明された日…。日本が高市早苗と維新の手で分断された日となった」
「本当に無念です。チームみらい会派のお二人が賛成しなければ。。」(原田ひでかず・国民民主参議院議員)
日本大学危機管理学部の西田亮介教授はYahoo!ニュースの記事で次のように指摘している。
「少数与党の下では、数の上で小さいことは、責任が小さいことを意味しない。2票差で成立した法律の効果は、大阪はじめ副首都を目指す他都市の住民にも、そして今後の統治機構の設計にも影響しうるものである。自らの1票が結果を左右する位置にあったのなら、その1票がどの論点を諦め、何と引き換えられたのかを、有権者に説明する責任があるはずだ」
チームみらいは「デジタル民主主義」を掲げているが、与党の修正案に賛成することで、IT推進のための何を勝ち取ったのだろうか。
文/横山渉 内外タイムス






