有事の市民避難で意見交換が行われた =17日、市役所2階・大ホール

有事の市民避難で意見交換 福岡県知事が来島、嘉数市長らと

 福岡県の服部誠太郎知事は17日、市役所を訪れ、台湾有事などを念頭に置いた住民避難の受け入れを巡り、嘉数登市長らと意見交換を行った。先島諸島の住民避難を巡っては、福岡県が主要な受け入れ先の一つとして想定されており、服部知事は「市民の声を聞き、早期に実効性のある計画を策定したい」と強調。避難が長期化した際の就労支援や高齢者への配慮など、具体的な課題共有を通じて「顔の見える関係」の構築を急ぐ方針を示した。協議は冒頭のみ公開された。
 会合には嘉数市長のほか、市議会の平良和彦議長、宮古島商工会議所の根路銘康文会頭、市観光協会の吉井良介会長らが出席した。服部知事は前日の16日にも石垣市の中山義隆市長らと協議を行っており、連日のトップ会談となった。
 協議で服部知事は生活全般を支える受け入れ態勢の重要性を指摘し、「あってはならないことだが、万が一への備えは必要。避難が中長期に及んだ場合、働きたい、能力を発揮したいという希望に対してもきめ細かな対応が求められる」と述べた。


 嘉数市長は「送り出す側の課題は把握しているが、受け入れ側の課題はまだ完全には共有できていない。両者をすり合わせなければ実行性のある計画にはならない」と述べた。
 その上で、航空・港湾の輸送能力や情報伝達の課題を挙げ、「平時から観光団体など市民レベルでの交流を深めていきたい」と、自治体間連携の強化を求めた。


 政府の想定では、先島諸島の住民や観光客ら約12万人の避難先として九州各県が割り当てられている。今回の知事来島により、輸送ルートの確保や避難先での生活再建など、実務的な協議が加速するものと見られる。

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