保育士らが成果報告 幼児教育の探求実践 海プロジェクト
福井県と宮古島市の園児が連携して取り組んだ「海プロジェクト」の成果報告会および教育研究会(海・空・子どもプロジェクト実行委員会主催)が31日、市役所で行われた。シンポジウムでは上野こども園と福井県のさくら認定こども園が、それぞれの地域資源である「海」を通じた探求活動の実践例を報告。パネルディスカッションでは保育士らが子どもの興味を活動の中心に据え、問いを引き出す言葉掛けの工夫や、異なる環境下での学びの広がりについて理解を深めた。
両園児が連携した同プロジェクトの取り組みでは成果、交流による気づきを共有し、異なる地域の文化や自然環境を生かして幼児教育における探求活動の連携や今後の展望についてラウンドテーブル形式で意見を交えた。
開会では実行委員長の福島昌子さん(福井大学連合教職大学院東京サテライト副事務所長)があいさつし概要を説明した。
実践では、上野こども園が「宮古島市の伝統的資源『海』と実践的なつながりを探る」、さくら認定子ども園は「人と繋がりながら学ぶ子どもと教師~海を通して広げ深める学び~」(5歳児)、「海プロジェクトから学ぶ子どもの言葉と保育教諭の学び」(4歳児)で報告した。
上野こども園の「海の探求」ではトライアスロンに大会を応援したことで関心が高まったと説明。「走る(バイクを)漕ぐはイメージつくが泳ぐは難しかった様子。海の代わりは何だろうと考え、『タライ』に狭くて泳げない。どうするから『プール』が出た。これなら泳げる」と海への関心が室内でも深まり、少しずつ海への興味・関心につながったという。
「遊びとしての海」では砂浜遊び、作った船を浮かばせるなどを紹介し、「振り返りの時間」では海の味がしょっぱいから「海水で塩づくり」、作った塩でお守りづくりにつながったことなどを話した。
パネルディスカッションでは、上野こども園5歳児担当の兼城美幸さんが「子どもの興味を活動の中心にするように心がけた。振り返りの時間を持つことで子どもも私も活動の整理ができた。振り返りを意識することで海が塩に、塩がお守りにつながった」と話した。
上野こども園長の仲田友実さんは「探求型保育は知識不足で手探り状態でスタートした。先生たちが楽しく保育することで子どもたちも自由に表現できることをプロジェクトに関わって実感した。さくら認定こども園の視察でメモを片手に子どもたちの声を書く姿に当たり前で分かっていたことに気付かされた。これが問いを引き出す力になると感じた」と述べた。
パネラーは宮本雄太さん(福井大学連合教職大学院准教授)、伊藤康弘さん(さくら認定こども園長)らもパネラーを務め今後の展望について活発な意見交換が行われた。


