子どもの幸せ「自己肯定感」 こどもDOシンポ 親には「比べない」を
宮古島市制施行20周年記念事業「じどうかんまつり」の一環として「こどもDOまんなかシンポジウム」が12日、市役所2階大ホールで行われた。「日本一子育てのしやすい島」を目指し、大人が子どもについて本気で考えることを目的に開催したイベント。「大人が子どもを思い考える」の演題で特別講演した西野博之氏(NPO法人フリースペースたまりば理事長)は親に対して「(他の子と)比べない」を求め、子どもに必要なことは安心感、自己肯定感が持てるようにすることなどと述べた。映画「ゆめパのじかん」上映もあり、嘉数登市長と西野氏のトークセッションは「宮古島市の子育ての未来」をテーマに子育て、子育ちの未来を語った。会場では多くの市民が熱心に耳を傾けた。

シンポジウムは第一部が映画上映、第二部が西野氏の講演会、第三部は嘉数市長と西野氏のトークセッションが行われた。
講演した西野氏は、神奈川県川崎市子どもの権利条例の具現化をめざし、指定管理者として川崎市生涯学習財団とともに2003年にオープンした「川崎市子ども夢パーク」を紹介。施設は全天候型スポーツ広場や学習交流スペース「こころ」などがあり、2024年度は約7万人の子どもらが利用したと説明した。
同条例は子どもを一人の人間として尊重し、子どもの権利を守り、子どもが自分らしく生きていくことを支えるために作られたもので「子ども夢パーク」では、子どもらは「自分の責任で自由に遊ぶ」を合い言葉に工作、どろ遊び、たき火などを行っており、「ときどきけがもするけれど、だから身につくこともある。成功も失敗もすべてがその子自身の宝もの。『やってみたい』がいっぱいある場所だ」という。
長年不登校支援に携わってきた経験から「子どもを真ん中におく」社会を強調する。
親から見て子どもの幸せは何かには、「多くの親はわが子には幸せになってほしいと願う。しかし幸せを成績、将来の安定、周りと比べて遅れないことで測ってしまいがち。子どもに必要なのは安心感、自己肯定感、自分らしくいていいと思えること」と述べた。
幸せは「自分で選べる・自分のペースで進める・自分の思いが受け止められる」ことで感じられると話した。「比べない」「急がせない」「押し付けない」ことが家庭でできる大切なことと強調した。
子どもにとって遊ぶことは「生きることそのもの」であり、遊びを通して心と身体の栄養を吸収するとも述べた。
山崎信氏(NPO法人こどもの権利ネットワークおきなわ代表理事)をファシリテーターにした西野氏と嘉数市長のトークセッションでは、子どもにとっての児童館など居場所の重要性や「いろんな事をしても見捨てない」と子どもが愛情を感じる大人の存在を強調した。
嘉数市長は、西野氏の講演を聞いて「子どもの居場所の大切さや遊ぶことの大切さを改めて感じた」と述べた。子ども議会で子どもたちの市政への要望を聞いていることなども説明した。大人の存在について西野氏は「(遊びなどを)面白がってくれる人が居ると子どもは頑張れる。誉める言葉はいらない」と述べた。
宮古島市の未来について、西野氏は「子ども夢パーク」の設置を要望したほか、子どもと大人が一緒に夕食を作り食べる居場所の確保についても話した。



