宮古島でインフルエンザ警報 64人報告、学級閉鎖13クラス

 宮古保健所は第44週(10月27日~11月2日)の感染症発生動向調査で、インフルエンザ患者報告数が定点当たり32・00人と警報基準値(30・00人)を超えたことから、インフルエンザ警報を発令した。前週(第43週)の19・50人から大幅に増加し、感染が急速に拡大している。県感染症情報センターのまとめでは、県内全域でインフルエンザが増加傾向にあり、中部地区(28・48人)、南部地区(27・38人)、那覇地区(25・25人)などでも注意報レベルを超える報告が続いている。特に宮古地区の発生率は県内で最も高く、保健所は「今後、さらに感染が拡大する可能性が高い」と警戒を強めている。
 同保健所によると、宮古地区では学級閉鎖13クラス、学年閉鎖3校が発生し、報告患者数は64人に達した。患者の大半は小・中学生を中心とした5~19歳の年代で、学校・家庭内感染の連鎖が拡大の主因とみられる。また、入院患者も8人に上り、高熱や肺炎など重症化事例も確認されている。
 インフルエンザは38度以上の発熱、のどの痛み、関節痛、全身の倦怠感などが急激に現れるのが特徴。高齢者や乳幼児、基礎疾患のある人は重症化するおそれがあるため、発熱後は早めの医療機関受診を呼び掛けている。
 感染予防として、①手洗い・うがいの徹底②人混みでのマスク着用③室内の換気と加湿④十分な睡眠と栄養摂取―を推奨。保健所は「地域全体で感染拡大を防ぐことが大切。体調不良を感じたら無理せず休む勇気を」としワクチン接種により重症化を防げることから、早期の接種も呼び掛けている。

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