展望台建築工事安全祈願祭でくわ入れを行った砂川副市長(中央)ら =上野野原、大嶽城址公園

大獄城址公園内「展望台」建て替え 来年3月完成へ向け着工

 宮古島市(嘉数登市長)は7日、上野野原の「大嶽城址公園展望台建築工事安全祈願祭」を執り行った。市や施工、設計・工事監理の会社などが神事に則りくわ入れの儀などで工事期間中の安全を祈った。老朽化により解体され、建築される展望台はRC(鉄筋コンクリート)造りの2階建て、高さは6・9㍍となっており、屋上も設けられる。野原岳の東峰に位置する展望台は島の景観を一望できる場としてこれまで住民や観光客らが多く訪れた。新たな展望台も完成後、観光名所として利用されそうだ。
 大嶽城址公園は宮古島のほぼ中央に位置し、島内で最も高く東西に細長く連なる野原岳の東峰にある。同公園には地理的条件を活用し、観賞の場として展望台が設けられた。だが建設後43年が経過し老朽化していることから建て替えられることになった。
 建築費は5401万円(国費2700万5000円)。延べ面積が94・5平方㍍、建築面積は79・31平方㍍、RC造りの2階建てで高さ6・9㍍となっている。施工は共和産業、設計・工事監理はながはま建築工房が請け負う。工期は10月1日から来年3月31日。
 建築工事安全祈願祭には市から砂川朗副市長、下地睦子建設部長ら職員、施工会社の代表や社員らが参列した。
 出張中の嘉数市長は「野原岳を活用し整備された展望台は島の景観を一望できる場として長年活用されてきた。だが老朽化が著しく令和5年度に解体工事を行って以降、市民からは早期の展望台完成を望む声が多く寄せられていた。展望台が整備されることにより、大嶽城址公園が憩いの場としてより多くの市民に利用されるよう願っている」とコメントした。
 公園一帯には市指定史跡の「大嶽城跡」や市指定天然記念物の「大嶽公園の植物群落」があり、宮古の歴史や自然の面でも重要な公園となっている。
 展望台建築工事は解体後、整備工事が進まなかったことから市議会一般質問で何度か取り上げられた。2024年12月議会で市当局は「6月から10月にかけて合計5回の入札を行ったが、いずれも不調となった。新たな発注時期は工事仕様等を見直し、単価の入替えを行い令和7年4月に予定している。供用開始は令和7年度中としている」と答弁している。

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