帰省客、観光客で混雑　宮古空港、きょう下り便ピーク

　旧盆入りの10日、宮古空港は東京や大阪など本土および那覇からの帰省客や観光客で混雑した。航空各社によると16日までのお盆期間は、下りのピークが「山の日」で祝日となる11日と見られており、さらに来島者が増えそうだ。新型コロナウイルス感染症の新規陽性者が拡大して第７波となる中、３年ぶりに緊急事態宣言などの制限がないことから予約状況は前年を上回っているが、当日搭乗分は新型コロナの拡大傾向で鈍る見込みとなっている。

　例年、「旧盆入り」の日は本土や沖縄本島からの帰省客と出迎えの家族らで宮古空港はごった返すが、ここ２年間は新型コロナの影響を受けた緊急事態宣言による渡航自粛などの制限で航空各社の減便もあり、閑散とした状況だった。10日の宮古空港は本土や那覇からの航空便が到着する時間帯は、観光客を中心に帰省客も含めて大勢が来島し、混雑する状況が終日、続いた。
　那覇から到着した山口尚子さん（71）（旧姓・新里）は、旧盆のため上野新里の実家に妹とともに帰省。「毎年、帰っている。コロナもあるが、７回忌の法事もあり、どうしても里帰りしたかった。先祖を供養することが何より。３日間は３食を作るので大変だが、がんばりたい」と語った。
　東京便で到着した平良出身の羽地桂作さん（55）は、神奈川県横浜市の開業医で、新型コロナの対応に追われ、帰省は３年ぶりといい、「久しぶりに帰ることができてうれしい。自宅で過ごすほか、ゴルフも予定している」と述べた。

　ことし夏の観光シーズンは、感染拡大の中にあっても行動制限がなく、観光客はコロナ禍前の２０１９年比を下回っているものの、増加傾向にあり、航空各社の利用状況は前年を上回る状況で推移している。沖縄関係路線を運航する主要航空会社５社の２０２２年お盆期間（８月６日～16日）の搭乗予約状況（７月29日発表）は、合計で約52万人と前年同期比71・５％増となっている。
　宮古空港および下地島空港と本土や那覇を結ぶ路線に就航する航空会社３社の予約状況も前年を上回っており、県内外から宮古への下り便のピークは11日となっている。