
2年連続の事業採択を報告 ANAあきんど 島の資源循環、コンテンツ拡充へ
ANAグループの企業で、主に航空セールス事業と地域創生事業を行うANAあきんど地方創生部の川田修一部長らは2日、市役所を訪れ、観光庁の「地域観光新発見事業」に本年度も採択されたことを報告した。同事業は昨年度に続き2年目となり、今年度は島の食文化やSDGsをテーマに新たな観光コンテンツを展開していく。砂川朗副市長が対応し、ANAあきんどの田中雅樹宮古支店長ら4人が同行した。
「地域観光新発見事業」は、観光庁が主導する補助金事業の一つ。単に観光客を呼び込むだけでなく、地域の観光資源を活用した収益性の高いビジネスモデルの構築までを一貫して支援する点にあり、将来にわたって持続的に地方への誘客を促進することを目的としている。
ANAあきんどでは同事業を活用し、全国各地の地域創生プロジェクトに取り組み、具体的には宮古島市の閑散期対策、ANAのECサイトや空港内の店舗などを活用し、地域の特産品の販路拡大を支援している。
川田部長は「今までにない観光コンテンツを作り上げることが重要だと思っている」と述べ、「食文化や自然を生かした商品化は雇用にもつながる。島の方々の思いを掘り下げて形にし、宮古のPRを一層強化していきたい」と意気込みを語った。
昨年度は「推し活×地域活性プロジェクト」と題し、ディアステージ所属のアイドルグループ「でんぱ組.inc」が宮古島を訪れ、さとうきび体験などのファンクラブツアーを展開し、観光需要の平準化を図った。
川田部長によると今年度はハーブ摘み取りやさとうきびを活用した黒糖・ラム酒づくり体験に加え、歩道などに落ちている「テリハボク」の実を搾油してオイルとして販売する取り組みも計画されているとのことで、「島の資源を循環させる形にしていきたい」と語った。
砂川副市長は「昨年に続く採択は心強い。今年は観光計画の見直しもあり、いただいたアイデアを織り込んでいきたい」と期待を寄せ、「PRの方法は市だけでは限界がある。ホテル増加やスポーツイベントとも連携し、多くの来島者を迎えたい」と協力を呼び掛けた。