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写真右がSNSなどで流れる広告で同左が購入し、実際に届いた商品(読者提供)

粗悪品届くSNS広告の罠 「全く違う商品にショック」 市内60代男性も落胆 AIロボ犬、詐欺被害

 SNS(交流サイト)に表示される精巧な動画広告による詐欺被害が全国で広がりを見せる中、宮古島市内でも実被害が確認された。平良荷川取在住の60代男性はこのほど、孫の誕生日プレゼントとしてインターネットで「リアルに動くAIロボット犬」を3点購入したが、実際に届いたのは広告とまったく異なる粗悪な模造品で、大きなショックを受けたという。
 被害は全国でも相次いでおり、実在する有名企業や大学名をかたる偽広告が横行。東京大学やソニーの共同開発を名乗る文言が記載された事例では、両者とも関与を完全に否定している。
 市内男性が購入のきっかけとなったのは、SNS上で偶然目にした子犬の動画広告。AI技術によって生成された映像は極めて精巧で、本物の犬と見間違うほどの自然な動きだった。
 広告には「国内優良企業との共同開発」や「高品質素材使用」といったうたい文句が記載されており、信頼性が高いと判断して購入に至ったという。
 ところが、数日後に届いた商品は、見るからに安価で雑なつくりの、まったく異なるおもちゃ。説明にあったUSB充電式でもなく、乾電池で動く簡素なもので、孫のために選んだ男性の落胆は大きかった。
 男性は「広告とは全く違う商品で、本当にショックを受けた。このような詐欺が世界的に拡大している現状を多くの人に知ってもらい、注意してほしい」と語った。
 詐欺被害を防ぐためには、公式サイトの有無やURLの安全性、企業情報の信頼性を確認することが重要。クレジットカード情報の入力や見慣れない決済方法にも警戒が必要だ。
 万一、詐欺に遭った場合には消費者ホットライン「188」や警察への相談が推奨されている。SNS広告の裏に潜む巧妙な詐欺の実態が改めて浮き彫りとなった。

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