
政権評価に審判 第27回参院選、20日投開票 奥間・高良が激しく競る 物価高・基地・暮らしが争点に
第27回参議院議員選挙は20日に投開票を迎える。沖縄選挙区(改選数1)には、5人が立候補しており、自民新人の奥間亮候補(38)=公明推薦=と、「オール沖縄」勢力が推す無所属新人の高良沙哉候補(46)=立民、共産、社民、社大推薦=の事実上の一騎打ちとなっている。参政党新人で琉球大学名誉教授の和田知久候補(65)も各地で存在感を示し、三者三様の論戦が注目された。投票は同日午後8時まで行われ、即日開票される。
今回の参院選では、石破政権の評価、物価高騰を受けた経済対策、選択的夫婦別姓や同性婚などのジェンダー平等、名護市辺野古の新基地建設といった米軍基地問題、さらには沖縄戦の歴史認識など、多岐にわたる争点が問われている。
序盤情勢調査では、与党過半数維持の可否が焦点となっており、奥間候補が先行し高良候補が激しく追う展開。和田候補も一部地域で浸透が進むとされ、終盤に向け情勢は流動的となった。全国的には与党が改選過半数を維持できるかが焦点とされる。
全国の議席予想(SMBC推計)では、自民・公明両党で改選50議席の確保は困難とされ、非改選と合わせた議席数は125議席の過半数を下回る119議席にとどまると予測した。沖縄選挙区の行方が全国情勢に与える影響も注目されており、改選1人区での勝敗が与野党の議席バランスに直結する展開となっている。
有権者は国の針路を左右する「政権選択選挙」とも位置づけられる中、1票を託すことになる。
選挙戦最終日の19日、各候補者は打ち上げ式を実施。奥間候補は那覇市おもろまちのローソン前で「離島の孫、宮古の孫」と自らの出自を前面に出し、保守の立場から地域密着型の政策実現を訴えた。高良候補は日本銀行那覇支店前で街頭演説を行い、「平和と暮らし、平等を守る政治を実現したい」と呼びかけた。和田候補は午後7時から沖縄市のミュージックタウン音市場前で演説し、「正しいことを正しく語る政治を」と熱弁を振るった。
選挙区にはこのほか、政治団体「NHK党」新人の真喜志雄一(34)と無所属新人の比嘉隆(47)の両氏も立候補している。
期日前投票は19日までに実施され、20日の本投票をもって選挙戦が締めくくられる。旧町村部でも15日から期日前投票が実施され、各地で有権者が投票場を訪れた。
開票は同日夜から始まり、午後11時すぎにも大勢が判明する見通し。沖縄の将来を託す代表を選ぶ審判の日が、きょう訪れる。