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嘉数氏は支持者や選対幹部、市議補選でダブル当選を果たした大城氏とともに万歳三唱で喜びを分かち合った =平良西里の選対本部事務所

嘉数登氏初当選 宮古島市長選 有権者「市政刷新」を選択 次点座喜味氏に2,245票差

 任期満了(1月24日)に伴う第6回宮古島市長選挙は19日投票が行われ、午後9時から即日開票された結果、前副市長の嘉数登候補(61)が9345票を獲得し、次点で現職の座喜味一幸氏(75)に2245票の差で初当選を果たし、嘉数氏は市政の新たなかじ取り役を託された。今選挙は市政のあり方をめぐって「継続か刷新か」を最大の焦点に、保守と保革共闘が対決する構図で激戦を展開した。「保革共闘」「市民ファーストの会」の支持を受けた座喜味氏は7100票を得票したが、及ばなかった。
 今市長選は、座喜味市政に対する有権者の評価とともに、「市政の継続か刷新」かが大きな焦点となった。選挙では各陣営ともに「物価高騰」「家賃高騰」などを中心に政策を打ち出し、基礎票を固めるとともに、浮動票獲得を目指して市街地を中心に各地を精力的に遊説し、7日間の本番に総力を挙げた戦いを展開した。
 嘉数氏は「行動力」「実行力」「スピード感」をアピールし刷新を訴えたのに対し、座喜味氏は前回選挙の公約約8割達成を強調し、残りの2割達成を市政継続で求めた。
 嘉数氏は「市民が真ん中」をキャッチフレーズに、子育てや教育環境整備、医療福祉の充実など9つの政策「明るく豊かな宮古島市へ」を掲げたことが評価された。
 座喜味氏は、保革共闘体制で市民有志や市民団体、さらには玉城デニー知事の支持を受け、「市民ファースト」の理念と市民所得さらなるアップなど9項目の基本政策、細分化された48項目を打ち出し現市政継続を訴えたものの、涙を飲んだ。
 立候補者の中ではいち早く出馬を明かした前里氏は「日本一こころ豊かな島づくり」をテーマに若者を中心とした組織づくりで市街地を駆け巡り、地域貢献を訴え善戦したものの、及ばなかった。
 下地氏は「希望と活力に満ちた宮古島」をアピールし8政策と4プロジェクトを訴えたが、票を伸ばすことができなかった。
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 嘉数登(かかず・のぼる) 1963(昭和38)年8月28日生まれ。城辺字長間出身。宮古高校、日本福祉大卒。89年に沖縄県庁入り。2019年から商工労働部長、22年の知事公室長を経て退職後、23年4月に宮古島副市長に就任し、24年10月まで務める。

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