過去二番目の高額予算 市24年度当初予算 78億円の建設事業費を計上

 宮古島市の座喜味一幸市長、嘉数登副市長、大城裕子教育長がそろって2024年度一般会計当初予算の概要説明を行った。新年度予算は今年度比45億3200万円増加の422億2200万円となり、総合庁舎などの公共施設建設がピークとなった20年度に次ぐ過去二番目の高額予算となった。高額編成の要因はし尿処理施設や児童館、総合体育館などの公共施設整備事業で約40億円増加した普通建設事業費の約78億円の予算措置に伴う増額とした。
 24年度当初予算案の歳入では、固定資産税収を今年度比2億円超の増加を見込み市税収入全体3億6300万円増の66億9300万円とし、地方消費税交付金、繰入金、諸収入などを加えた自主財源を124億円、自主財源比率29%に設定している。
 歳入で今年度比27%以上の増加となった国庫支出金はし尿処理施設や総合体育館などの公共施設整備に防衛予算の宮古島駐屯地等周辺施設整備助成事業補助金の伸びに連動しており、自衛隊駐屯のメリットを生かした事業となる。予算項目別の歳出では農林水産業費、労働費、災害復旧費、公債費以外の10項目全てで予算が増額された。
 23年度当初予算では38億円余だった普通建築事業費は24年度には39億円余の増となる総額78億円超となったことで予算総額は大幅に増加したが、事業費増加に伴う歳入不足は免れず、市債発行は倍増の総額29億余となるほか、ふるさとまちづくり応援基金から16億円余、財政調整基金から11億円余を取り崩して繰入れを行なって賄う予算編成となった。
 教育関連予算では、電子黒板購入費やクーラー設置費、西辺中学校の校舎改築などのハード整備に加えて、英検、漢検、数検など各種検定料の全額補助や5千万円余の増額による修学旅行援助費9982万円余(小学生2万9000円から5万6000円、中学生7200円から11万円)を計上するなどソフト面の充実を図り、今年度比7億3296万円の予算増となり一般会計に占める教育関連予算の割合は与党議員らが求めた10%超を実現した。
 6つの特別会計総額は145億円余になり、今年度より約5億円増加したものの港湾事業特会、介護保険特会、再生可能エネルギー特会、土地区画整理事業特会の4会計は減額となり、増額は国民健康保険事業特会と後期高齢者医療特会の2会計となった。

関連記事一覧