宮古島の未来を左右する市長選が動き出した

保守系動向に注目集まる 市長選 一本化模索へ選考委 今後与党革新系の動きも

 任期満了(来年1月24日)に伴う宮古島市市長選挙(同月12日告示、19日投開票)に向け、保守系の動きが注目されている。6月に行われた県議会議員選挙では保守分裂が見られたが、9月28日に行われた保守系の選考委員会(23人の委員)がその動きを大きく変えたようだ。この選考委では、委員長に下地義治氏、副委員長に根路銘康文氏が就任。保守系の分裂は解消される見通しだ。西銘恒三郎衆院議員も来島し、新里匠、下地康教の両県議との話し合いを行い、団結を促し選考委員会開催に至った。
 保守系の動きが次第に見えてきた。市長選ではこれまで数名の候補者名が挙がってきたが、市議会議員の一部からは「恐らく、テーブルに乗るのは、あの中にはいないだろう」と声もあり、一本化が進むことで保守系が有利になる可能性もある。
 新里氏はこれまで自民党公認で宮古島市議を務めていたが、県議選では自民党の推薦や支持を受けることができなかった一方、下地氏は自民党の推薦を受けて当選した。
 その背景もあり、県議選でトップ当選を果たした新里氏陣営は、下地氏を自民党支部長として認めたくない意向があるようだ。選挙後、新里氏は自民会派に所属し、下地氏と会派を共にして県議会活動を行っているように見える。しかし、宮古島市の自民党支部での支部長は下地氏であり、両者の立場の違いが浮き彫りとなった。
 今後、宮古島の自民党支部の体制立て直しも重要課題と見える中でこの両陣営の動きが市長選の調整や行く末が難航することが予想され、双方の話し合いも行われていない様子だったことから、保守系の候補者選出は両陣営の話し合いによってのみ決まることが確実視された上で一本化はないと見られていた。
 そんな中、今回の若手経営者である商工会議所の副会頭2人への出馬要請は新里氏陣営に悪い刺激を与えてしまっていたようだ、新里氏を取り巻く市民らからは、下地氏の指示で動いているという声もある。保守系一本化には慎重な言動が必要だ。
 一方、革新系の動向にも注目が集まっている。現時点では前県議の国仲昌二氏がすでに出馬を表明しており、現職の座喜味一幸氏の動きも、保守系の動き次第で変わる可能性が一部市民の間で語られている。
 また、9月議会一般質問で嘉数登副市長の名前も出てきたが、「市長が意思表明してない中での副市長が出てくるのは、市長と副市長の仲を心配する声もある。
 2015年に伊良部大橋が開通し、人、物、歴史、文化が大きく変わり、コロナが収束してさらに変化も大きくなり、下地島空港の国際空港化、宇宙港と期待できる宮古島市。現在でも外国人も含め、観光客が増え続けてる。
 経済界からは「市長選は今後の島の未来を左右する重要な選挙であるのは間違いない」「今度の市長選は新しいスタイルの宮古島建設に重要なターニングポイントだ」という声もある。

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