大会出場へ若手技能者の挑戦 波平拓真さん公開練習 若年者ものづくり競技大会
宮古工業高校自動車機械システム科の波平拓真さん(3年生)は、18日に同校旋盤実習場で、第19回若年者ものづくり競技大会(開催地=栃木県宇都宮市など)出場に向けた公開練習を披露した。波平さんは、6月にも県の旋盤の部門で3位に入賞しており、その技術力は既に高い評価を受けている。若い技能者たちにとって重要なステップであり、波平さんの挑戦は、将来の日本の「ものづくり」を支える若手技能者の育成に大きな期待が寄せられている。
中央職業能力開発協会が主催する同競技大会は職業能力開発施設、工業高校などで技能を習得中の若年者(原則20歳以下)であり、企業などに就業していない者が対象。技能競技を通じ、目標を付与し、技能を向上させることにより就業促進、若年技能者の裾野拡大を図ることを目的として開催されている。
波平さんは、2月に沖縄ポリテックビジョン2024機械加工技術コンテスト県高校生大会「フライス盤職種」選考会で3位に入賞し、大会への出場が決まった。
指導を担当する比嘉美緒野実習助手は波平さんについて、「とにかくものづくりが好きでしっかりと取り組んでいる。制限時間内には完成しているので自信を持ってほしい」とコメントを寄せた。
波平さんも「すごい技術者になりたいので、ふだん気をつけていることを守り、大会では完成させたい」と意気込みを語った。
大会では、制限時間3時間(延長30分)の間に、鉄の塊から「はめ合わせ」を完成させることが求められる。
この競技では、細かい作業が多く、部品のサイズにおいては、誤差0・03㍉以内という厳しい基準が設けられている。0・03㍉の誤差は髪の毛の3分の1に相当し、その精密さからも技能者の高い技術力が要求される。
大会は31日と8月1日の二日間、栃木県宇都宮市で行われ、メカトロニクス、機械製図(CAD)、旋盤、フライス盤、電子回路組立て、電気工事など15競技職種で高い技術力を持つ全国23人の精鋭たちと競い合う。