「さとうきびの日」関連セレモニーでひまわりの種を蒔く座喜味会長(左)ら参加者 =平良東仲宗根添

地力増進で増産体制図る 縁肥ひまわり播種 「さとうきびの日」関連

 宮古地区農業振興会(会長・座喜味一幸市長)は23日、平良東仲宗根添(高野)のほ場で「さとうきびの日」関連セレモニーを行った。農家や農協、製糖工場、各地区さとうきび生産組合など関係者が緑肥となるひまわりの種を蒔き、基幹作物のさとうきびや地力増進による増産体制の構築をアピールした。座喜味会長は「ひまわりの種を蒔いて土づくりに貢献しよう」と呼びかけ。ほ場主でもある平良地区さとうきび生産組合の下地克三組合長が「生産量40万㌧の達成に向け、皆さんと共に頑張ることを誓う」と増産宣言を行った。
 主催者の座喜味会長は「今期のさとうきびは昨年11月頃の干ばつなどの影響で心配したが、結果としては糖度が平年以上となり大変喜んでいる。きょうは土づくりの基本であるひまわりの種を蒔いて土づくりに貢献する。(開花するひまわり畑は)観光資源でもあり、ここを通る観光客らが写真を撮る。花が咲く頃はみんなで楽しもう」とあいさつした。
 県宮古農林水産振興センターの平安名盛正所長(代読)は「宮古島地域のさとうきび作は収穫面積、生産量共に県全体の4割以上を占めており、関連産業への経済的波及効果も含め県糖業の生産基盤として発展してきた」と述べ、「ひまわりの播種は緑肥としての地力増強だけでなく、農村景観づくりや雨による土壌流出被害を防止する効果も期待できる」と強調した。
 下地組合長は「さとうきびを栽培するにあたり土壌は農業生産の基礎であり、土づくりこそが単収向上への礎となる。緑肥による土づくりを契機に各農家が土づくりへの意識を高く持ち、『さとうきびは宮古の宝』を合い言葉に生産農家や関係機関が一体となり、さとうきび増産に向けて努力しないといけない」と述べた。
 この日準備したひまわりの種は25㌔。開会式のあと参加者全員が、ほ場の道路側に一列に並び、奥に向かってひまわりの種を蒔いた。
 「さとうきびの日」は、生産農家や関係者のさとうきび生産振興に対する意識の高揚を図るとともに基幹作物であるさとうきびの重要性を広く県民に理解してもらうことを目的に、4月の第4日曜日に定めている。関連セレモニーは増産に向けた取り組みの一環。今年も緑肥ひまわりの種を蒔くことで土づくりの重要性などをアピールした。

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