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今期の原料搬入を終えた宮古製糖城辺工場 =城辺砂川

今期原料11万3317㌧ 宮糖城辺工場、搬入終了 伊良部工場原料の一部を搬入、処理へ

 宮古製糖城辺工場は29日、2023・24年期サトウキビ製糖操業の原料搬入を終了した。搬入量は11万3317㌧で前期に比べ2214㌧減少した。平均糖度は14・62度、原料の9割が基準糖度帯(13・1~14・3度)以上となった。同城辺工場は昨年12月13日に操業を開始したが、年内は雨の影響でハーベスターの刈り取りが進まず原料不足が続いた。その後も心配されたが1月以降は天候が回復して刈り取りは進んだ。同伊良部工場で前期、搬入された原料の一部が処理できなかった改善策の城辺工場での搬入・処理は1万2000㌧になる見込みだ。
 原料搬入量は11万3317㌧。当初見込みは11万2000㌧で、1月末の残量調査では3000㌧増の11万5000㌧となったが、結果的には当初見込みを下回った。
 平均糖度は14・62度、最高は18・70度、最低は9・50度。割合は基準以下(~13・0度)が6・23%(7064㌧)、基準糖度帯が31・52%(3万5713㌧)、基準以上(14・4度~)が62・25%(7万538㌧となった。ハーベスターの稼働率は96・79%、手刈りは3・21%だった。
 洌鎌英樹農務部長は「昨年夏場の干ばつや操業前の雨の影響で(生育の)伸びが良くなかった」と振り返り、品質面については「平均糖度が14・62度なので、とてもいい状況」と話した。
 今期の製糖操業初日は雨の影響でハーベスターによる刈り取りが進まず、原料搬入量は88㌧と少なかったが平均糖度は15度台と高く、最高のスタートを切った。その後も年内は原料不足が続いたが、1月以降は天候が回復してハーベスターによる刈り取りは進んだ。
 平均糖度は14度台を維持。2月下旬の段階では「例年にない品質の良さを感じている。今のところサトウキビの劣化(中が空洞)もなく、いい状態。糖度が高いというのは適正な時期に(製糖操業を)終了しないと品質が落ちる可能性があるので3月中に終えたい」と話していた。搬入は2月から3月も順調に進み、予定していた3月中(下旬)に終えることになった。
 同伊良部工場の原料搬入見込み量は5万4000㌧で、そのうち1万2000㌧を城辺工場に搬入して処理する予定。29日現在、城辺工場管内で稼動しているハーベスター30台が伊良部島に入り刈り取るという。
 28日には伊良部工場のトラック2台がシステムを確認するために原料を運んだという。城辺工場の搬入終了で伊良部島からの本格的な搬入に向け、きょう30日にはハーベスターが伊良部島に移動して待機する。畑は原料員を中心に工場職員らで調整しており、天候の状況を見ながら刈り取りが行われる。

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