島内循環型経済の構築へ 宮古島商工会議所総会 新年度収支予算2億240万円
宮古島商工会議所(根路銘康文会頭)の通常議員総会が28日、市内下里のホテルで開催され、2024年度事業計画および収支計画を審議し、全会一致で承認した。また、これまで▽商業▽文化観光▽交通運輸▽建設工業▽金融―の部会に新たに「製造業部会」を加える定款の変更も承認され同会議所の新年度スローガン「島内循環型経済の構築へ」を掲げ、会員事業者の支援を行っていく。
重点活動項目として▽地域活力▽企業活力▽サポート力(組織力)―の3つの柱を中心にさまざまな支援策およびサービスを連動させ、複合的なサポートを実現していく方針で、①会員企業の交流およびサービス事業の推進②企業を育て持続的な発展を目指す経営力強化③地域特性を活かした観光産業を支援する地域力強化④人材の育成、確保、働き方改革の支援⑤地域イベントと連携した島内消費の活性化⑥組織体制を強化し会員満足度を高める―の6つを挙げた。
具体的には、各部会の勉強会および研修会などで部会活動の活性化を図り、アクサ生命との連携による「生命救済制度」「特定退職金共済制度」の普及活動や、中小企業診断士など専門家との連携を密にした支援業務を強調した。
また、26年度開催予定の日本商工会議所青年部全国会長研修会において現地調査など同会議所青年部活動の活発化が予想されることから若手後継者育成事業にも力を入れる。
さらに国際線の定期便(仁川―下地島線)も加わることで観光戦略の構築や地域特性を生かしたふるさと納税返礼品を磨き上げ「宮古島ブランド」の魅力促進にも力を入れ、2度実施され大きな反響を呼んだ島内商談会(ぷからす交流会)にも力を入れて取り組んでいく方針だ。
24年度収支予算は、一般会計および6特別会計合わせ前年度比1千652万円増の2億240万円を計上。一般会計は630万円増の5436万円、特別会計合計は1千21万円増の1億4804万円、内訳は中小企業相談部が384万円増の5445万円、共済制度が50万円減の1640万円、労働保険事務組合がほぼ横ばいの367万円、退職金が908万円増の5585万円。そのうち会館管理は次年度より会議所を置く琉球銀行へと管理が変更するため、322万円減の645万円とした。
地域資源の活用と観光振興につなげる特産品の開発など地区内の製造業者に特化した部門の強化を図ることを目的に製造業部会が新設され、定款の一部が変更される。